3. 個々の出来事ではなく、パターンを認識する
あなたとパートナーが同じ議論を違う形で繰り返しているのであれば、パターンを探してみるべきだと言える。「この関係で、繰り返し経験している感情は?」と自問してみよう。例えば次のようにだ。
・小さな家事についていつも口論しているのであれば、より深い問題は報われないと感じていることかもしれない。
・社交的な場面の後にしばしばけんかが始まるのであれば、パートナーが自分をどう見ているかについての不安が根底にあるのかもしれない。
・テキストメッセージや携帯電話がしばしば争いのもとになるのであれば、それは連絡が途絶えることを恐れているのかもしれない。
核心となる問題を特定できれば、さまざまな引き金についてモグラ叩きのように反応するのではなく、根本的な原因に対処できる。
4. 思い込みではなく、好奇心をもって相手に接する
争いが生じたときは、「無関心だ」「自分勝手だ」などと決め付けるのではなく、次のように問い掛けてみよう。
・「私たちは同じことで言い争いを繰り返しているようだけど、本当の問題は何だと思う?」
・「この争いの根本的な原因について、話すことはできないかな?」
・「あなたの視点を理解したい。あなたはこの問題についてどう感じているの?」
好奇心はつながりを育み、思い込みは距離を生む。2012年の研究によれば、好奇心旺盛な人はオープンで遊び心があり、防衛的ではない傾向がある。これらは、関係を強化する特性だ。
好奇心があれば不確実性への許容力が生まれ、不安を抱いたり、相手を批判したりすることなく、争いの原因を掘り下げられる。これにより、解決が容易になる。
好奇心をもって争いにアプローチすることは、正しくあろうとするのではなく理解しようとすることだ。これによりお互いが、話を聞いてもらえる、尊重されている、感情的に安全だ、と感じられる空間が生まれる。
本質的に、衝突とは必ずしもひとつの問題を巡るものではなく、その背後にある感情を巡るものだ。相手を責めることをやめて理解に努めると、繰り返されるけんかの悪循環を断ち切り、真の解決策を見つけることができる。
次に緊張が高まったときはいったん立ち止まり、「本当の原因は?」と自問してみよう──解決はそこから始まるからだ。