ウクライナの「ロボット軍」
ウクライナのドローンに関する取り組みを主導するミハイロ・フェドロウ副首相デジタル移行相は1月、ブレイブ1から生まれた多用途ロボット「D-21-11」を発表した。D-21-11は4輪の付いた頑丈な車台に、機関銃を搭載した砲塔を備えた車両で、偵察や防御、攻撃などの作戦に使用できると紹介されている。砲塔を取り外せば運搬車両としても使えるという。Participants of the Brave1 defense cluster created a universal robot D-21-11, which is equipped with an automatic turret and can perform combat tasks.
"The combat part of the robot, D-11, has already been successfully tested and has received positive feedback from the military.…… pic.twitter.com/a3bGaa8vbC — NOELREPORTS 🇪🇺 🇺🇦 (@NOELreports) January 5, 2024
昨年10月に披露された別の車輪付きロボット「ラテルS」は、対戦車地雷の敷設や自爆攻撃に使用可能だ。静かな電気モーター式のラテルSは最高時速24km、航続距離6km、最大積載量35kgとされ、すでに実戦に投入されて成功を収めている。昨年10月には少なくとも50両が使われたと伝えられる。
Ukraine field tested a new ground kamikaze drone 'Ratel S'. It has a maximum speed of up to 24 km/h, a 6 km operational range, and can work for 2 hours without recharging. pic.twitter.com/w1fEnxc0XQ
— NOELREPORTS 🇪🇺 🇺🇦 (@NOELreports) October 24, 2023
より大型の「ラテルM」は最大積載量250kgの運搬用の車両で、こちらもすでに前線の陣地への物資補給に使われている。ソーシャルメディアの動画によれば、負傷者などの搬送用途でも試験が行われているらしい。
遠隔操作する機関銃の商用製品にはイスラエル製の「スマッシュ・ホッパー」があるが、ユナイテッド24のプロジェクトで重要なのは、低コストで国産のソリューションを開発するという点だ。ちなみにウクライナでは2021年、遠隔操作のアサルトライフルを用いた政治家の暗殺未遂事件が起きており、遠隔操作式の銃器というアイデアは過去に実例もあったということになる。