Apple Watchユーザーの方は、消音モードをオンにしているだろうか、それともオフにしているだろうか。新たにリリースされたアップデート(watchOS 11.4)では、消音モードを有効にしたままでもアラーム音が聞こえるようになった。ほかにも、絵文字の追加、ウォッチフェイス切り替え時の不具合修正、ホームアプリとロボット掃除機との互換性など、さまざまな新機能が含まれている。
まずは消音モードについて。上記の問いに対する答えは、多くの場合は「オン」だろう。実際、メールやメッセージが届くたびに音を鳴らす必要はないからだ。手首への振動による通知だけで十分だ。また、たとえば劇場にいるときなどに、消音し忘れるリスクを避けるためにも、常に消音モードを維持しておくほうがよい。
しかし、これまでは消音モードをオンにすると、朝の目覚ましアラームも無音になってしまっていた。
たしかに手首の振動は寝ていても気づきやすく、家族を起こさないというメリットがある。だが、触覚フィードバックだけでは十分ではないかもしれないと心配している場合はどうだろうか? たとえば、過去に疲れて酔っぱらった状態でベッドに入ったときに、一度か二度、Apple Watchが振動しただけでは気づかずに寝過ごしてしまう可能性が高い。
米国時間2025年4月16日にリリースされたwatchOS 11.4で、Apple Watchのアラーム設定時に新モード「消音モードで通知を許可」を選べるようになった。設定画面には「Apple Watchを装着しているときは常にサウンドが再生されます」と明記されており、わかりやすい。

これで上記のようなときでも寝過ごしてしまうことを気にせず、安心して就寝できるが、注意点もある。この設定はApple Watchを装着していることが条件なので、外してしまうと、翌朝はこれまでどおりただアラームは振動だけのものになってしまう。
設定はアラームごとに行うため、柔軟性も高い。例えば、午前6時30分には消音アラームを設定し、午前7時には音が鳴るアラームをバックアップとして設定することも可能だ。
その他のApple Watchの新機能として、iPhone向けiOS18.4で追加された絵文字と同様に、7つの新しい絵文字が導入された。特に目の下にクマがある顔の絵文字は便利だ。他にも「指紋」「葉のない木」「根菜」「ハープ」「シャベル」「液体の飛び散りを表す絵文字」が追加されている。これらはすべてApple Watchの絵文字キーボードから使えるので、突然シャベルのアイコンが必要になっても困らない。
また、Matter(マター)規格に対応したロボット掃除機を持っている場合は、Apple Watchに向かって「Hey Siri、リビングを掃除して」と話しかけるだけで、その掃除機を動かすことができる。
さらに、一部のユーザーで起こっていたウォッチフェイスを切り替えた際にウォッチフェイスが利用不可になる問題も修正された。
これらはいずれも小さな変更だが、非常に役立つ機能追加だ。watchOS 11.4に対応するすべてのApple Watch(最新のApple Watch Ultra 2やApple Watch Series 10からSeries 6や第2世代Apple Watch SEまで)で幅広く利用可能だ。