物価の上昇や不安定な経済、社会の状況により、一つの収入源のみに頼ることへの不安感が高まり、副業を行なう人が増加している。
クーミルと医師向けメディアONE DOCTORは、10代から60代以上の男女743名を対象に副業に関する調査を行なった。
若い人ほど副業に前向き、目的は収入アップだけじゃない
調査結果によれば、10代で142名、20代で132名、30代で89名、40代で43名、50代で32名、そして60代以上で14名が現在、副業をしていると回答。これらの数字から、若年層を中心に副業が広く行われている状況がわかる。また、「今は副業はしていないが、考えている」と回答した人は189名で、潜在的な副業ニーズの高さもわかった。

副業をしている(または検討している)目的として最も多かったのは「収入を増やしたい」というものだったが、理由はそれだけではない。「将来的に独立したい」「本業に副業の経験を活かすチャンスがある」「新しいスキルを習得したい」「退職後の準備として考えている」という目的も多かった。短期的な収入アップの方法として副業は考えられがちだが、自己成長や将来への備えのために行なう者も多いようだ。

スキルや興味を活かした仕事で月20万円以上稼ぐ人も
副業の内容は「ネットビジネス(通販・アフィリエイト・ネットショップ運営)」「コンテンツ制作(YouTubeチャンネル・ポッドキャスト運営など)」「株・FX」「ライティングや編集」「翻訳」といったネットで目にする「オススメの副業」の動画などで紹介される仕事をしている人が多い。「本業と同職種だが、別の就業先へ勤務」する人も存在している。

副業による月収を見てみると、「1万円未満」が9名、「1万円代」が47名、「2万円代」が66名、「3万円代」が33名、「4~5万円代」が60名、「6~9万円代」が76名、「10万円台」は61名となっている。さらに「20万円以上」は100名となっており、14%近くが「お小遣い稼ぎ」以上の収入を得ているという。

一方で、副業をしていない理由や不安に感じる点としては、「本業との時間管理のむずかしさ」が54名、「法的な制約や税金関連についての不安」が75名などが挙げられている。本業があっての副業。関心があっても始められない人も少なくないようだ。
「副業で稼ぐ」と聞くと、従来のように生活費や将来に備えるために行なう人も多いが、キャリアアップや自己実現といった次のステップを見据えた取り組みの一環として行なう人も多いことがわかった。資格の勉強もよいが、どうせならお金を稼ぎながら次を目指すほうがよいのかもしれない。