宇宙

2023.06.03 16:00

「宇宙資源」研究の第一人者・宮本英昭教授が考える、産業革命に匹敵する未来の大イベントとは?

せりか:宇宙資源の探査に取り組む民間企業も出てきていますね。

宮本先生:私は今後は民間がやる方が良いと思っています。失敗ができるからです。リスクが取れるのは大きなメリットです。だから民間企業が各国の宇宙機関と肩を並べて、場合によれば民間がリードして宇宙開発が進む。そういう時代になるのではないかと考えています。

せりか:リスクが取れるからこそ、スピーディに挑戦することができますね。こうした宇宙資源の探査や利用において、日本が競争力を高めていくには何が必要だと考えますか?

宮本先生:日本は月周回衛星「かぐや」や小惑星探査機「はやぶさ」「はやぶさ2」を成功させた、天体の表面を一番よくわかっている国なんです。もちろんアメリカもよくわかっていますが、小惑星については我々の方が詳しいですよね。

それをなぜ産業利用しないのかが不思議でした。最近は産業として取り組もうとする人たちも出てきていて、この機運が非常に重要です。日本にはロケットや独自のロボット技術もあって、非常に競争力が高いので、これを伸ばしていくべきです。

せりか:私も宇宙資源の探査や利用についての情報発信を行っていきます。宮本先生、ありがとうございました。

せりか宇宙飛行士との対談シリーズ第19弾のゲストは、東京大学院大学の宮本 英昭教授でした。

次回はISSに代わる小型衛星を開発しているスタートアップElevationSpaceで広報と人事を担当している武藤槙子さんをお迎えし、サービス構想や研究の場としての小型衛星の優位性をうかがいます。お楽しみに!

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