暮らし

2025.03.28 15:00

結婚生活に「孤独」を感じたらまず実践、シンプルだけど強力な2つの習慣

Shutterstock.com

Shutterstock.com

どんなに仲睦まじい揺るぎない結婚生活でも、孤独が忍び込むことがある。多くのカップルが経験する辛い現実だが、あまり語られることはない。同じ家に住み、家事を分担し、深く愛し合っていても、感情面で孤立していると感じる。その理由は日々のストレスや言葉にされない不満、あるいは単に時が経つにつれて気持ちが離れていくなどさまざまだ。

重要なのは、結婚生活における孤独は避けられないものではないということを知っておくことだ。実際、専門誌『セックス&マリタルセラピー』に今年2月に掲載された研究は、シンプルかつ強力な2つの要素が結婚生活を蝕む孤独の影響を和らげることに役立つと指摘している。その要素とは、感謝と許しだ。

本稿では、結婚生活に感謝と許しを取り入れる方法を紹介しよう。

感謝、許し、そして孤独

研究の筆頭著者であるチェロム・リービット博士は「新型コロナウイルスのパンデミック時に、人々が孤独だと口にすることに注意がいくようになった」と科学専門のウェブサイト『PsyPost』のインタビューで説明している。「私はそのことについてブログを書き、それが口コミで急速に広まった。『何か引っかかる。これについてもっと掘り下げる必要がある』と思った」と語った。

そうしてリービットらの研究チームは、孤独感とカップルの関係の満足度に、感謝と許しがどのような影響を及ぼすかに着目するようになった。

リービットらは計1,614組の新婚カップルのデータを分析した。具体的には孤独感、パートナーを許す能力、感謝の気持ちを表す頻度、そして結婚生活全般の満足度について調べた。

すでにお気づきの方もいると思うが、結果は明快だった。孤独感は実際に、結婚生活への低い満足度につながっていた。孤独を感じているのが片方だけであっても、双方の関係満足度は低かった。だが感謝と許しを積極的に実践する夫婦では、孤独感の負の影響は著しく弱まり、夫婦関係がうまくいかない傾向はさほど見られなかった。

興味深い点がひとつある。夫が寛容な場合、たとえ夫自身は孤独を感じていたとしても、妻は夫婦関係に満足する。これは、許しの影響が本人以外にも及ぶことを示唆している。関係全体に良い影響を与えるのだ。

この点について、リービットは受け止め方が大きく影響すると強調する。「孤独は現実のものであり、多くの人が孤独と向き合っている。だが孤独に打ちのめされる必要はない。自分自身やパートナーに対して感謝と許しを少し多く実践することで、ウェルビーイングに積極的に取り組むことができる」と説明する。

時には、一人ぼっちだと思えることもあるだろう。自分と配偶者は真に人生を共有しているのではなく、別々の人生を歩んでいるというような感覚だ。だが、自分には感謝すべきことがたくさんあること、あるいは自分にとってプラスにならない感情を捨てるときだと気づきさえすればいいこともある。

次ページ > 誤解していない?感謝のきもち

翻訳=溝口慈子

タグ:

続きを読むには、会員登録(無料)が必要です

無料会員に登録すると、すべての記事が読み放題。
著者フォローなど便利な機能、限定プレゼントのご案内も!

会員の方はログイン

ForbesBrandVoice

人気記事