筆者も就職活動をしていた頃、自分の居場所を見つけられるか心配で、プレッシャーに押しつぶされそうになっていたのを覚えている。だが、就活トレンドに目を向け、自分のアプローチを調整し始めると、一気に事態が好転した。本稿では、採用市場に起こっている最も大きな変化と、その変化を自らの就職活動にどのように活かすべきかを解説しよう。
ハイブリッドワークの台頭
誰もが目を背けている事実に触れよう。リモートワークは、コロナ禍が過ぎた今、誰もができるものではなくなってしまった。米国では社会人の63%がリモートワークを続けるためなら給料が減っても構わないと答えている一方で、より多くの企業が従業員をオフィスに呼び戻しつつある。そんななか、リモートワークとオフィス勤務を組み合わせたハイブリッドワークが台頭し、これが今の採用市場に大きな変化をもたらしている。ハイブリッドワークは、プライベートの事情によって転勤やフルタイム勤務が困難な人にも仕事への門戸を開いてくれる存在だ。求人情報サイトFlexJobsの調査によると、米国では96%の社会人がハイブリッドワークやリモートワークが精神衛生上ベストな働き方だと考えているという。企業もこれを理解しており、優秀な人材を惹きつけるためにハイブリッドワークの導入に動いている。
もしあなたが就職活動中なら、自分にとっての「柔軟性」とは何かを明確にしておこう。履歴書や面接では、時間管理能力や適応力を強調し、その企業のハイブリッドワークへの考え方を遠慮なく尋ねよう。企業によって「ハイブリッド」の定義は大きく異なるため、その企業が提供する柔軟性と、自分が考える柔軟性が一致しているかどうかを確認するのは重要だ。