ウクライナのドローンはさらに、ロシア空軍の爆撃機の多くを製造・整備している工場も狙っている。ウクライナの前線からおよそ1100km離れたロシア内陸部タタールスタン共和国カザンにある、カザン航空機工場だ。ロシアのテレグラムユーザーは20日未明、ドローンが飛来して工場付近の燃料貯蔵施設で爆発と火災が起こったことを報告している。
Russian Telegram channels report a drone attack on an aircraft plant in Kazan, Russia.
— Anton Gerashchenko (@Gerashchenko_en) January 20, 2025
According to Russian Telegram channels, one of the drones attacked a fuel tank of the Kazan aircraft plant. pic.twitter.com/7UAZ0yYJHE
この攻撃は広範囲の空襲の一環で行われたものだった。ウクライナのシンクタンクである防衛戦略センター(CDS)などによると、同じくカザンにあるヘリコプター工場や、ウクライナとの国境から40kmほどしか離れていないロシア西部ブリャンスク州クリンツィの燃料貯蔵施設もドローンやミサイルで攻撃された。SPRAVDIは今後も攻撃が「もっとあるだろう」と付け加えている。
カザンへの攻撃に使われたドローンの種類は不明だ。ウクライナは国産のA-22軽量スポーツ機を改造したものを含め、驚くほど多種多様な長距離ドローンを開発している。サラトフへの14日の攻撃では、A-22改造型より小型のリューティー(ウクライナ語で「獰猛」)かPD-2、ボベル(同「ビーバー」)、UJ-22が使われた可能性がある。これらは全長1.8〜3mくらいで、プロペラで推進力を得て、おそらくGPS(全地球測位システム)で誘導され、爆発物を積んで数百km航続できる。