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欧州

2025.01.20 09:00

クルスク州でロ軍車両がまた同じルートから突撃、案の定の結果に ウクライナ兵「理解不能」

ロシア軍のBMD-2空挺戦闘車。2012年8月、南部ボルゴグラード州(AnBoris / Shutterstock.com)

ロシア軍のBMD-2空挺戦闘車。2012年8月、南部ボルゴグラード州(AnBoris / Shutterstock.com)

ウクライナ軍が昨年8月から逆侵攻しているロシア西部クルスク州で18日かその前日、ロシア軍の空挺部隊がウクライナ軍の守備隊を攻撃した。BMD歩兵戦闘車8両が突撃してきたルートは例によって、ロシア側が昨年11月以来、ウクライナ側の突出部に対する反撃に使ってきたのと同じ道路だった。

結果も予想どおりだった。ウクライナ陸軍の第22独立機械化旅団と第17独立重機械化旅団を主力とする守備隊側は、現在650平方kmほどの広さの突出部の北西周縁に位置するマラヤ・ロクニャ村近辺で、ロシア空挺軍第234親衛空挺強襲連隊のBMD8両のうち4両を撃破した。うち1両を撃破したウクライナ海兵隊ドローン(無人機)部隊の操縦士、Kriegsforscherは、ロシア側が3カ月にわたって同じ場所を攻撃してくる「意味が本当に理解できない」とあきれている

ロシア軍の同じ部隊が同じ道路から車両による突撃を繰り返し、ほぼ毎回失敗していることには、ロシア人も困惑しているようだ。ロシアのある軍事ブロガーは、ロシア軍の一部指揮官はウクライナ側のドローンが見張る中間地帯を越える無謀な「バンザイ攻撃」に車両を送り込み、何も得られず、すべてを失っていると指摘し、こうした頑迷な指揮官を皮肉交じりに「天才」と呼んでいる。

ロシア側がクルスク州で凄まじい数の人員を損耗していることは、こうした予測可能で犠牲の大きい攻撃から説明できるだろう。クルスク州から2万人規模のウクライナ軍を排除しようとしている6万人規模のロシア・北朝鮮連合軍は、ウクライナのボロディミル・ゼレンスキー大統領によればこれまでに最大3万5000人を失ったという。

ロシア側がクルスク州で昨年11月に着手した本格的な反攻によって、ウクライナ側が保持する突出部は縮小してきたものの、消滅はしていない。ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は、クルスク州での反撃が全体的に失敗するなか、自軍による完全奪還の期限を先延ばしし続けている。その期限は当初、昨年10月に設定され、その後今年2月に延長されたと伝えられるが、後者もまた放棄されたようだ。
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翻訳・編集=江戸伸禎

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