Pixel 9aの発売に続き、グーグルは次期Androidと、まもなく登場するPixel 10およびPixel 10 Proファミリーに注力している。先週末には、より高速なコードと向上したパフォーマンスを実現するという予告とともに、ハードウェアとソフトウェアの両者の話題が浮上した。
Pixel 10 Proのソフトウェアが更新
今回明らかになった新情報は、グーグルを含むメーカー各社が独自のAndroidを構築するために利用しているAndroidオープンソースプロジェクト(AOSP)のコードに基づくものだ。
そのコードチェーンに残されたグーグルのエンジニアのメモによって、Pixel 10ファミリーで楽しみな性能向上の具体的な内容が判明した。「パラレル・モジュール・ローディング」ルーチンの一部で、デバイス起動時にさらなるパフォーマンス向上が確認され、メモには「テスト:Pixel 10は読み込み時間を30%短縮し、Pixel Foldは25%短縮」と記されている。
昨年発売されたPixel 9、Pixel 9 Pro、Pixel 9 Pro XLはいずれも同じTensor G4モバイルチップセットを搭載していたことを考えると、新モデルにはTensor G5が標準的に搭載されるとみるのが妥当だ。その場合、読み込み時間を30%短縮するという改善は、すべての新端末で共通すると考えられる。
Pixel 10 Proのブート速度が向上
速度が上がるとはいえ、その向上幅がそれほど大きくないメモの記述には2つの可能性がある。1つは、このコードが2023年に発売された際にモデル番号が付与されなかった旧型のPixel Foldで動作しているというものだ。あるいは同様に昨年のPixel 9 Pro Foldを指している可能性もある。しかし、私はこれはPixel 10 Pro Foldを指していて、エンジニアがファミリー全体を「10」、折りたたみ端末を「Fold」と呼んでいるだけだと見るほうが自然だと考える。折りたたみ端末は内部スペースがより限られており、物理的な制約がパフォーマンスに影響しやすいことを考えれば、性能向上率がやや低いのも納得できる。
Pixel 10 Proのスピード向上はすべてのユーザーへ
これらのコミットがAOSPのメインブランチに取り込まれている以上、今後12~18カ月かけてAndroid全体のエコシステムに恩恵が広がる可能性が高い。ただし、Pixel端末は常に最新バージョンのAndroidを最初に搭載するため、グーグルは再びPixelシリーズを通じてプラットフォームの進む方向性を示すことになるだろう。