第二次世界大戦中、一部の軍隊、具体的に言えば英陸軍は、砲塔を取り外した戦車の車体に金属製のランプ(斜板)を取り付けた車両など、「ファニーズ」と総称される一連の改造戦車を投入し、戦場で車両の走行の障害になる溝や川に迅速に架橋した。80年後、ロシア西部クルスク州で、ロシア軍の空挺部隊が、似たような改造を施した装軌装甲車を同じような仕方で運用している。
重量8tかそこらのBTR-D空挺兵員輸送車を改造したこの車両は川に入り、画像によれば車体の下部をぬかるんだ川底に沈める。すると、木製のようにも見受けられる渡し板を取り付けた上部が即席の橋になる。
23.11.24
Destroyed BTR-D that was used as a bridge.
51 VDV regiment. pic.twitter.com/Kb4muStrH4 — Kriegsforscher (@OSINTua) January 16, 2025
sir, a second BTR-D bridgelayer has just dropped https://t.co/vKKSz2HnSD pic.twitter.com/l5yTHq7g0c
— imi (m) (@moklasen) January 16, 2025
ロシア軍がBTR-D改造車両の使用にシフトしているらしいのはそのためだろう。ロシア軍のほかの装甲戦闘車両と同じように、BTR-Dもまた、ウクライナ軍の地雷や大砲、ミサイル、ドローンに弱い、もっと言えば非常に弱いものの、常設の橋や鈍重な工兵車両に比べるとまだましだ。BTR-Dは防護は薄い半面、最高速度は時速60kmとそこそこ機動力がある。
ウクライナ軍は昨年11月以来、BTR-Dベースの架橋車両を少なくとも2両撃破した。だが、このDIY車両は、ロシア軍部隊がスナゴスチ川を一度ならず渡り、ダリノ一帯の奪還作戦を進めるのを助けている。
(forbes.com 原文)