欧州

2025.01.15 14:00

ウクライナ、ロシア爆撃機の燃料施設を無人機で爆破 1週間で2回目

Shutterstock.com

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ウクライナのドローン(無人機)は1月8日、少なくとも650kmほど飛行して、ロシア南部サラトフ州サラトフ市近郊にある戦略爆撃機の拠点、エンゲリス2空軍基地への燃料補給施設を攻撃した。

爆発によって、最大80万tの燃料が貯蔵されていた広大な施設で大規模な火災が発生した。火は数日間燃え続けた。

ようやく鎮火したのは6日後のことだった。だが、それから間もない14日、ウクライナのドローンが再び同じ施設を襲った。「悪しき者に平安はない」とウクライナの政府機関、戦略コミュニケーション・情報安全保障センター(SPRAVDI)はコメントしている
この攻撃は、ロシアが拡大して2年11カ月近くたつ戦争で、ウクライナによるロシア国内の目標に対する過去最大規模とされるドローン攻撃の一部だった。一連の攻撃では燃料や弾薬の貯蔵施設、製油所などが狙われた。

ウクライナ保安庁(SBU)の関係者は「弾薬庫や製油所、燃料貯蔵施設、化学プラントが損害を被るごとに、ウクライナに対するロシアの戦争遂行能力はそがれる」と地元紙キーウ・ポストに述べている。

エンゲリス2空軍基地方面への連続攻撃に用いられたドローンの種類は不明だが、同紙の記事では可能性としてリューティー、PD-2、ボベル(ビーバー)、UJ-22が言及されている。いずれも全長1.8〜3mくらいでプロペラ推進式の長距離ドローンだ。

ウクライナはじつに多種多様な長距離ドローンを開発していて、数百kgの爆薬を積んで1300kmかそこら航続可能な軽量スポーツ機改造型などもある。

どのドローンが使われたにせよ、エンゲリス2空軍基地に燃料を補給する施設に対する「ダブルタップ攻撃」には明確な目的があった。ウクライナの都市に対するロシアによる空からの攻撃を、たとえ一時的でも抑制することだ。

エンゲリス2空軍基地に配備されているロシア空軍のTu-95、Tu-160両戦略爆撃機は、ウクライナ各地への巡航ミサイル攻撃を繰り返している。それによってこれまでに何千人ものウクライナ人が死傷している。
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翻訳・編集=江戸伸禎

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