ウクライナによる最近の深部攻撃の多くが燃料貯蔵施設をターゲットにしている点は注目に値する。一連の攻撃は、ウクライナがロシアの石油産業、なかでも製油所を狙って続けている攻撃作戦を補完するものと考えられる。石油はロシアの戦争マシンに燃料を供給するだけでなく、ロシア政府の主要な歳入源でもある。
ロシアの爆撃機基地に付属する燃料タンクや、爆撃機基地に関連する産業施設を爆破しても、おそらくロシアによるウクライナの都市に対する爆撃を止めることはできない。だが、爆撃のコストを高めることならできる。
そして、燃料タンクや工場を爆破するのは、爆撃機そのものを爆破するよりも容易だ。Tu-22M爆撃機やTu-95、Tu-160両戦略爆撃機といったロシア空軍の爆撃機120機ほどは、高高度を高速で飛行し、ウクライナの都市に向けて数百km離れた空域から巡航ミサイルを発射している。地上では、おそらく数十にのぼる拠点に分散している。
対照的に、燃料タンクや工場は大きく、動くこともない。ウクライナのドローンにとって格好の目標だ。
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forbes.com 原文)