なぜベンチャーキャピタルは、サーキュラーエコノミーに投資するのか

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サーキュラーエコノミーを推進する海外スタートアップたち


サーキュラーエコノミーカオスマップ


先にDigital Circular Economy、New Material/Treatmentの切り口が狙い目と伝えましたが、実際に海外で注目されているスタートアップはどの領域でどのようなビジネスを展開しているのでしょうか。

網羅的に収集したものではありませんが、海外のサーキュラーエコノミー 関連スタートアップ(一部直近上場した企業も含む。)を、サーキュラーエコノミーの事業領域のフレームに沿って、マーケットマップとして整理しました。



大きく事業者サイドのサービスとインフラ、そして消費者サイドという3つの構造で整理しています。

・サービスレイヤー:バリューチェーンに合わせて、サステナブル素材、分散型ものづくり、サステナブル購買、資源再生に分別
・インフラレイヤー:バリューチェーン全体をカバーするトラッキング・トレーサビリティ
・消費者レイヤー:サーキュラーエコノミーを浸透させる消費者の行動変容

今回の初期的なリストアップだけでも、ユニコーンになっているスタートアップが、Appeal Sciences, Back Market, Carbon, Grove Collaborative, Grover, Infarm, Rubicon, Vestiaire Collective, Vintedになります。

また、既に上場している元スタートアップは、Aihuishou, Desktop Metal, Fathom, Velo3D, Ginkgo Bioworks, Li-Cycle, Rent the Runway, The RealReal, thredUP などです。

このように、海外では既にサーキュラーエコノミー関連スタートアップへの投資が成果として結実しつつある状況にあります。

これだけではイメージが湧きづらいかと思いますので、今回はDigital Circular Economyビジネスの組み立て方として面白い取り組みだと思ったShelf Engine社の取り組みを紹介します。

サーキュラーエコノミービジネス立ち上げで特に重要となる、①事業の組立順序、②仲間づくり、③データ駆動型の事業モデルの観点から紹介していきます。
次ページ > Shelf Engine社の取り組み

文=北原宏和

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