エンダールは昔から、他の人につき合ってスポーツ観戦をすることが多かった。「彼氏がとてもスポーツ好きだったので、(スポーツ賭博が)合法化されたとき、自分はどちらにしろ試合を見ているのだから、これに投資して、ところどころに少額を賭けてみようと思った」
学生時代はチアリーダーだった彼女が賭けているのは、主に学生アメリカンフットボールだ。今年の全米学生フットボール選手権では、女友達と一緒に試合を観戦した際、自分の紹介コードを使って友人を全員賭博アプリに登録させた。
今では頻繁に友人とスポーツ賭博に興じるようになり、一緒に大きな試合を見る時は必ず、遊び感覚で小額を賭けているのだという。とはいえ、一線を越えないよう気を付けており、1試合に100ドル(約1万4000円)以上を賭けることはない。
エンダールのように、スポーツ賭博アプリに興じる女性は急増している。調査会社グローバル・ワイヤレス・ソリューションズの報告書によると、米国では昨年、460万人以上の女性がスポーツ賭博アプリを使い始め、女性ユーザーの数は前年から115%増加。男性利用者の数は今でも女性を250%上回っているが、男性の増加率は63%で、女性は倍近いペースで利用者が増えている。
米国賭博協会(AGA)が2019年に発表した調査結果では、スポーツ賭博のコア顧客の31%は女性だった。マーケティング企業ゲンバ・グループの調査では、スポーツファンの47%が女性であることが分かっている。
スポーツ好きを自認する人は、スポーツ賭博に興じる確率が倍以上になるため、これは将来スポーツ賭博を行うようになる可能性が高い女性の顧客基盤が存在していることを示している。賭博企業ファンデュエル(FanDuel)のエイミー・ハウCEOはヤフーファイナンスに対し、同社はここに「大きな機会」があるとみて、女性への訴求を積極的に試みていると語った。