ネットフリックスの株価は、時間外取引で7%以上上昇し、215ドルをつけた。
第2四半期の加入者の減少は97万人で、これは以前の予想の200万人を大幅に下回る数値で、経営陣は年内に顧客を回復させることに前向きな姿勢を崩していない。アナリストの加入者数の減少に関する予想はまちまちで、400万人から150万人まで様々だった。
一部のアナリストは第2四半期の好調の原因が、同社の英語番組としては過去最大の視聴回数を記録した「ストレンジャー・シングス」のシーズン4のヒットにあると考えている。
ネットフリックスの株価は4月の第1四半期の決算発表後に1日で35%の急落となったが、これは同社の有料会員数が前四半期から20万人の減少となり、約10年ぶりのマイナスを記録したのを受けてのことだった。そのため、投資家は第2四半期の業績の改善を期待していた。
同社の第2四半期の業績はまちまちで、1株あたり利益はウォール街の予想を上回ったものの、売上はRefinitivがまとめたアナリストのコンセンサス予想の80億4000万ドルをやや下回る79億7000万ドル(約1100億円)だった。
ネットフリックスは、安価な広告つきプランの導入を計画中で、先週はマイクロソフトとの提携をアナウンスした。しかし、同社のCOOのグレッグ・ピーターズは、このプロジェクトはまだ「非常に初期の段階」にあると述べている。
ValueWorksの最高投資責任者のCharles Lemonidesは第2四半期の決算について、「好ましくないことはほとんどない」と述べた。「この結果は、これまでのネガティブなニュースが長期的な成長ストーリーのほんの一端に過ぎないことを示唆している。彼らは、競争力がある新たなコンテンツを生み出せる最強のストリーミングプラットフォームだ」と彼は述べ、同社に対する非常に強気な見通しを示した。
ネットフリックスの株価は今年に入り約70%暴落している。他のハイテク株と同様に、同社の株価はインフレと金利上昇の懸念により特に大きな打撃を受けたが、最近の苦戦の大部分は、加入者の伸びの鈍化に関連しており、これが投資家を怯えさていた。
クレディ・スイスのアナリストのダグラス・ミッチェルソンは、「加入者数が予想を上回るか下回るかで、一時的にネットフリックスの株価は動くかもしれないが、視界は依然悪く、同社の広告への軸足の移行は2022年後半まで本格的に始まらないため、株価は従来の取引レンジに戻ると予想している」と述べている。