なぜベンチャーキャピタルは、サーキュラーエコノミーに投資するのか

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本記事は、著作者のアーキタイプベンチャーズ パートナー 北原宏和氏に許可を得て、一部編集した上で転載しています。(原文:「なぜVCはサーキュラーエコノミーに投資をするのか」)

この度、サステナビリティの大きなテーマであるサーキュラーエコノミー/Circular Economy(CE)に目を向けている中で、「もっと起業家と出会いたい!」、「もっと多くの起業家にCEに取り組んで欲しい!」と思い、記事をまとめてみました。

今回はサーキュラーエコノミーのポテンシャル、海外ベンチャーキャピタル(VC)のスタンス、投資事例を通じて、なぜサーキュラーエコノミーに投資が集まり始めているのかを確認していきます。別途、サーキュラーエコノミーの事業立ち上げで考えるべきポイント、そもそもサーキュラーエコノミーが必要とされている背景もまとめたいと思っています。末尾には『筆者選定のサーキュラーキュラーエコノミーに関するスタートアップのリスト』を掲載しています。

メインの想定読者はサーキュラーエコノミー関連の起業家、既存事業にサーキュラーエコノミーを組み込むことを検討している起業家ですが、大企業でサーキュラーエコノミー関連の新規事業を検討している方にもお役に立つ部分があると思います。時間がない方はこちらのサマリだけでも読んでみてください。



サーキュラーエコノミーの市場ポテンシャル


そもそもサーキュラーエコノミー(CE)とは、従来の廃棄物に目を向けるReduce, Reuse, Recycleといった取り組みだけではなく、そもそもの資源投入量・消費量の抑制まで企図し、地球がシステムとして閉じた系の中で持続的に成立することを目指しています(Closed Loop)

循環経済(サーキュラーエコノミー)とは、従来の3Rの取組に加え、資源投入量・消費量を抑えつつ、ストックを有効活用しながら、サービス化等を通じて付加価値を生み出す経済活動であり、資源・製品の価値の最大化、資源消費の最小化、廃棄物の発生抑止等を目指すものです。
令和3年版 環境・循環型社会・生物多様性白書(環境省)

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文=北原宏和

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