経済・社会

2022.07.28 08:30

なぜベンチャーキャピタルは、サーキュラーエコノミーに投資するのか


仲間づくり

最後に、Shelf Engineのモデルはベンダーと小売店の関係性を大きく変えるため、ステークホルダーが納得して参加する土壌が必要です。そして、それをアライアンスではなく、双方の契約関係という形で解決したのがScan Based Tradingです。

小売店舗に並ぶ在庫の所有権をベンダーに残し、実際に店舗で販売された分だけ引き取られたとカウントし、売れ残りのリスクはベンダーが被るというベンダーと小売店との新たな契約形態です。

一見すると、ベンダーに販売リスクだけ押し付けられているように見えますが、小売店に販売してもらっているだけでは入手できなかった販売情報、在庫情報が店舗別、SKU別に入手できるようになるため、生産量、配荷量を自社で調整し、効率化できるというメリットがあります。

こうしてベンダー、小売店、Shelf Engineがwin-win-winの関係を作れたからこそ、彼らは発注最適化にフルベットし、リスクを取り、リターンを最大化しているのです。

サーキュラーエコノミー関連海外スタートアップリスト


本日紹介できなかったサーキュラーエコノミー関連スタートアップについて基礎的な情報をリストアップしてみました。サーキュラーエコノミーの具体的なイメージを持つ上で参考になると思います。








終わりに


ここまで目を通して頂きありがとうございます。サーキュラーエコノミーの市場ポテンシャル、そこに集まるVCマネーの動き、そして注目されているサーキュラーエコノミー関連スタートアップを整理してきました。

「なぜベンチャーキャピタルはサーキュラーエコノミーに投資するのか。」少しでもみなさんに楽しんで読んでもらっていたら嬉しいです。


※この記事は、2022年6月にリリースされたCircular Economy Hubからの転載です。

文=北原宏和

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