リーダーシップ

2025.04.14 10:00

肩書がなくてもリーダーになる、影響力ベースのキャリア戦略

Summit Art Creations / Shutterstock

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リーダーシップは従来、ヒエラルキーの同義語とされてきた。正式な肩書と明確な管理権限を持つ人々だけのものと考えられていたのだ。だが、多くの組織はここ10年ほどの間に、戦略を推進しリソースを確保するには、肩書だけでは不十分だと気づきはじめた。影響力や信頼性、複雑な関係の調整能力が、役職に伴う権限以上にものを言うのだ。

正式に幹部社員の地位につくことなく、自分の影響力を増大させたいとしたら、どうすればいいだろう? 「直属の部下を持たないリーダーシップ」という概念はあまり注目を浴びていないが、キャリアを前進させる戦略的ルートは存在する。

こうしたシフトは、新たなタイプのリーダーが持つ可能性を切り開くものだ。新しいリーダーは、「監督」よりも「影響力」を通じて結果を出す。ハイパフォーマーとして個人的に組織に貢献する者にとって、自分の影響力を裏づける肩書が手に入るまで待つことなく、いまの立場のままリーダーシップを発揮する機会となっている。

「頼りになる人」になる

どんな組織にも、助けが必要なときに誰もが頼る人や、明快でフレッシュな意見を示してくれる人がいる。そういう人は、必ずしもボスとは限らない。「いつでも解決手段をもたらしてくれる人」が、こうした評価を獲得する。

実践方法

・ほかの人々が頼ってくるようなスキルを極める(プロジェクトの方向づけ、顧客管理、データを用いたストーリーテリングなど)
・知識を惜しみなく提供しつつ、世話を焼きすぎない。ほかの人に「課題の解決方法」を教えることも不可欠だ
・信頼できる人という評判を築く。リーダーは、賢いだけでなく信頼されなければならない。

ソート・リーダーシップを培う

人を導くだけがリーダーシップではない。アイデアに道筋をつけるソート(Thought)・リーダーシップもリーダーシップのあり方のひとつだ。たとえチームを率いていなくても、ほかの人がどう考え、行動するかの枠組みを作り始めることはできる。こうした動きは、あなたをただ「タスクを実行する」だけでなく、「先見の明を持つ」人として一目置かれる。

実践方法

・会社のSlackチャンネル、社内フォーラム、ミーティングで意見をシェアする
・LinkedInの投稿、意見交換、執筆を通じて、業界内の議論に参加する
・トレンドを先取りし、誰よりも先に点と点を結びつけられる人になる

次ページ > 部署横断的な関係を築く

翻訳=的場知之/ガリレオ

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