キャリア

2025.03.02 13:00

「失業中のテック系労働者」が目指すべき、6つの意外で高収入の転身先

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5. 医療系ITおよびヘルスケア・テクノロジー

ヴェイガは医療セクターにも触れ、この業界は、AIを活用した診断技術、サイバーセキュリティ、ITインフラに依存しているため、重要な基幹システムの管理にあたるテック系専門家への需要は増すばかりだと解説した。

さらに、これまで製品管理要員やソフトウェアエンジニアの職にあった者が、医療系のITポストに転身し、電子カルテ(EHR)やAIを用いた患者データ管理システム、医療に関するサイバーセキュリティ分野のコンプライアンスなどの業務を統括しているケースがあるという。

「10万ドル(約1500万円)を超える年収が得られるほか、政府がバックについているため雇用も安定しており、この分野では並外れた安定性と長期的なキャリアの成長が見込める」と、同氏は指摘した。

ヴェイガは一例として、SaaS(サービスとしてのソフトウェア)系スタートアップの幹部だった人物が、病院のIT管理者に転身し、前職で培った技術的専門知識を生かして、ヘルスケア関連テクノロジーのソリューションを最適化したケースを挙げた。

6. フリーランスや独立系のテック関連コンサルティング

請負契約をベースとする雇用形態に移行する企業が増えている、とヴェイガは指摘する。こうした状況の中で、より自律的に、金銭面でも主導権を持った形で働きたいと考えるテック系プロフェッショナルにとって魅力的な選択肢となっているのが、フリーランスおよび独立系のコンサルティングだ。

「レイオフされたエンジニアやデータアナリスト、AIスペシャリストの多くが、フルタイムの従業員だった頃と比べて高い収入を得ている」と、ヴェイガは述べた。

他業種に転身を狙う人への5つのアドバイス

レイオフされ、転身の機会を伺うテック系労働者が留意しておくべきポイントとして、ヴェイガは以下の5点をアドバイスしている。

1. 時代の変化に対応可能なスキルを特定する

AIは、すべての職種を駆逐するわけではなく、仕事のありようを変えているのだ、という点をヴェイガは強調する。そのため、データ分析や自動化、AI戦略の分野で、いまだに需要が高いスキルに目を向けるよう同氏は勧めている。

2. AIを活用したツールについて学ぶ

AIを利用したプラットフォームを、マーケティングやセールス、日常業務に活用する方法を知れば、ライバルに一歩先んじることができると、ヴェイガはアドバイスしている。

3. フリーランスとしての独立やコンサルティング業務を検討する

AIの業務への組み込みに関して、フルタイムの従業員を雇うよりも、専門家と請負契約を結ぶことを選ぶ企業が増えている。ここに新しいチャンスが生まれていると、ヴェイガは指摘する。

4. サイバーセキュリティやコンプライアンス分野に注力する

AIの台頭がプライバシーに関する懸念を増幅しているなかで、AIの倫理やセキュリティの知識を持つテック系のプロフェッショナルには、高い需要がある。

5. 職探しにもAIを活用する

AIを活用した履歴書の添削や、ジョブマッチング・プラットフォームなどのツールは、レイオフされたテック系プロフェッショナルにとって、時間をかけずにベストな次のステップを見つけるのに役立つ。

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翻訳=長谷 睦/ガリレオ

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