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欧州

2025.02.25 17:00

ウクライナのドローン、ロシア西部リャザニの製油所を再び攻撃

Shutterstock.com

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ウクライナに不利な和平を押し付けたり、その鉱物資源を強引に奪い取ったりしようとする米国の試みにとらわれず、ウクライナは23日から24日にかけての夜、ロシアの石油産業を再び攻撃した。

ウクライナのドローン(無人機)は、モスクワの南東200km弱に位置し、ウクライナとの国境から500km近く離れたロシア西部リャザニ州リャザニ市にあるリャザニ製油所を攻撃した。ウクライナのシンクタンク、防衛戦略センター(CDS)のレポートによると、蒸留設備がある区画で火災を引き起こした。
リャザニ製油所の石油精製量はロシア全体の約5%にのぼる。ウクライナは、ロシアの最も重要な産業である石油関連産業に対するドローンやミサイルを用いた深部攻撃作戦を長期にわたり実施しており、このところ激化させている。リャザニ製油所はこの作戦で攻撃された目標としてはかなり大きい部類に入るものだ(編集注:リャザニ製油所は1月下旬にもウクライナのドローンで攻撃されている)。

ウクライナは今月、720km以上飛行してロシア南部サラトフ州サラトフ市内の製油所もドローンで攻撃した。ロシア石油大手ロスネフチが保有するこの製油所の石油精製量はロシア全体の2%強とされる。1月末には、ウクライナ北東部の前線から840kmほど離れたロシア西部ニジニ・ノブゴロド州クストボ市にある製油所もドローンで攻撃している。

もちろん製油所は修復できる。それでも、ロシアの薄く引き伸ばされた防空網をかいくぐって続けられているウクライナによる着実な攻撃は、ロシアの石油産業に打撃を与えている。1月には、一連の攻撃によってロシア全体の石油精製量が一時10%ほど押し下げられた。2月の被害はもっと大きくなっているかもしれない。

米国の「豹変」にもかかわらず、ウクライナの深部攻撃作戦は制約されていない。米国のドナルド・トランプ政権はウクライナに対して5000億ドル(約75兆円)相当とも言われる鉱物権益の譲渡を要求しているほか、ウクライナの国土の約2割にあたる占領地をロシアに完全に引き渡す案を含む「和平交渉」を、戦争の当事国であるウクライナの頭越しに進めようとしている。
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翻訳・編集=江戸伸禎

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