米国が急激に独裁政治に傾斜していることに、欧州の指導者たちは衝撃を受けている。ドイツの次期首相候補であるフリードリヒ・メルツは、トランプ政権が「欧州の運命にあまり関心がないのは明らかだ」と語っている。メルツや欧州のほかの指導者らは、米国の支援に頼らない欧州の新たな防衛協力を探るとみられる。これは、80年近く続いてきた北大西洋条約機構(NATO)が終焉する前兆かもしれない。
ウクライナのボロディミル・ゼレンスキー大統領は、米国の要求を突っぱねつつ、次第にロシア寄りになる米国の立場を和らげられるような交渉の余地も残すという、ぎりぎりの外交を行っている。
ただ、ゼレンスキーはロシア国内への深部攻撃を停止するとは申し出ていない。むしろ、こうした攻撃を強化する構えをみせている。ゼレンスキーは最近、ウクライナの産業界が2024年に
長距離攻撃ドローンを10万機製造したことに言及したうえで「今年はもっとつくる」と
述べている。
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forbes.com 原文)