それはついに起こった。今週、ソーシャルメディアに出回った動画には、ロシア兵2人が馬に乗ってウクライナ国内のどこかの泥道を駆ける様子が映っている。兵士のひとりは「どうだい、ウクライナで馬に乗ってるよ」と話している。
"World's second army" in all its glory. Rolling back to the times of the Russian Empire - complete with cavalry and drafting representatives of national minorities as cannon fodder.
— Anton Gerashchenko (@Gerashchenko_en) February 4, 2025
These soldiers are from the Republic of Sakha, a region incredibly rich in natural resources.… pic.twitter.com/FNFQoioT2S
ロシアの工場での新規生産分ではとても補いきれない損失だ。ロシアによる装甲戦闘車両の年産数は現在、装軌式のBMP-3歩兵戦闘車が200両、T-90M戦車が90両、装輪式のBTR-82装甲兵員輸送車を含むその他が数百両程度とみられる。
ロシアの軍事ブロガーで従軍記者のユーリー・コチェノクは、ロシア軍への戦車など装甲戦闘車両の再装備を担当する責任者たちを「前線や戦争中の軍隊が直面している問題に対して動かず、考えもしなくなっている」と糾弾している。
ロシアは2022年2月に始めた全面戦争の最初の2年間は、冷戦時代の車両を長期保管施設から引っ張り出すことで損失数と新造数の千両単位のギャップを余裕で埋め合わせられていた。
ロシア各地にある広大な屋外保管施設には、以前は古い戦車や装甲車の在庫が膨大にあった。しかし、いまではそれも少なくなってきている。OSINT(オープンソース・インテリジェンス)アナリストのJompyは3つの施設を精査し、残っている車両のほとんどが何年も動かされていないと結論づけた。そして「これほど長い間動いていない車両は死んだ車両だ」と説明している。