結果はこれまでのところ、くすぶる残骸の山が築かれるというものだ。第47機械化旅団と同じ方面を防衛しているウクライナ海兵隊のドローン(無人機)操縦士、Kriegsforscherは「ロシア軍は死に物狂いでクルスク州を解放しようとしていて、途方もない損害を被っています」と報告している。
信じがたいことに、だからといってロシアは4年目に入ろうとするウクライナに対する全面戦争で負けているわけではない。ウクライナ軍は、代替困難な車両をロシア軍ほど多く自殺的な任務に送ることはないにしても、1300km近くにわたる前線でやはり深刻な問題を抱えている。
Kriegsforscherによると、ロシア海軍の第155独立親衛海軍歩兵旅団とロシア空挺軍の第234親衛空挺強襲連隊は今月18日から20日にかけての3日間の襲撃(アサルト)で、大破したBMP、BMD両歩兵戦闘車計18両、T-80戦車3両などをあとに残す結果になった。
ロシア軍は28日かその少し前、戦車と歩兵戦闘車少なくとも計4両とピックアップトラック1台を投じた襲撃でも、車両の大半もしくはすべてを撃破された。
ウクライナ軍は昨年8月、クルスク州に電撃侵攻し、スジャ町を中心とするエリアを一気に制圧した。この突出部は現在、650平方kmほどの広さとなっている。ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は自軍と援軍の北朝鮮軍によるウクライナ軍排除の期限を今年2月に延ばしていたようだが、ロシア・北朝鮮連合軍はクルスク州のウクライナ軍に対して6万対2万で数的優位にあるにもかかわらず、突出部の周縁でわずかしか前進できていない。
突出部の北西周縁でウクライナ陸軍の第47機械化旅団が守備している村のひとつ、ニコリスキー周辺で増える一方の焼け焦げた車両の残骸は、ロシア軍の失敗を物語っている。