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欧州

2025.01.24 14:00

北朝鮮、新兵器「箱型トラック積載ロケット砲」をクルスク州に持ち込む

ロシア軍のBM-21グラート122mm自走多連装ロケット砲(Shutterstock.com)

ロシア軍のBM-21グラート122mm自走多連装ロケット砲(Shutterstock.com)

北朝鮮は、ロシア西部クルスク州に逆侵攻しているウクライナ軍と戦うロシア・北朝鮮連合軍を支援するため、民間のトラックに偽装したロケットランチャーをロシアに送った。

朝鮮人民軍は2023年に平壌で行われた軍事パレードで、民生品を転用したとみられる箱型トラックやダンプトラックの荷台に多連装ロケット砲を収納した自走砲を披露していた。今週かそれ以前、その箱型トラック積載ロケットランチャー1両がクルスク州に出現した。同州の南西部ではウクライナ軍が昨年8月以来、650平方kmほどの突出部を保持しており、総勢6万人規模のロシア軍部隊と援軍の北朝鮮軍部隊が2万人規模のウクライナ軍部隊を排除しようとしている。
射程30kmの122mmロケット弾を12発装填するこの隠密の自走ロケット砲は、知られる限り、北朝鮮が朝鮮人民軍第11軍団の派遣と並行してロシアに送り込んだ5種類目の車両型兵器だ。

これ以前に、プルセ(火の鳥)-4対戦車ミサイルの発射車両とされる車両M1989コクサン(谷山)170mm自走カノン砲M1991 240mm自走多連装ロケット砲、珍しい装輪車台型トール防空システムがロシア国内で確認されており、その数は5種類の合計で数百両にのぼるとみられる。旧ソ連で開発されたトールの珍しい北朝鮮版は今月、1両が味方のロシア軍によって誤って破壊されている

昨年10月にクルスク州入りした第11軍団は当初、1万2000人の兵員がいたが、ウクライナ軍の陣地に対する歩兵先行の襲撃(アサルト)でうち3分の1を損耗している(編集注:米紙ニューヨーク・タイムズは22日、米国防当局者の話として北朝鮮軍の増援部隊が「向こう2カ月以内」にクルスク州に入ることが見込まれると報じた。関連してウクライナ国防省情報総局のキリロ・ブダノウ局長は、増援の大半はミサイル部隊と砲兵部隊になると軍事メディアのザ・ウォー・ゾーンに述べている)。
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翻訳・編集=江戸伸禎

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