装甲車両がますます枯渇するなか、ロシア軍があり合わせもので自作している数々の車両のひとつであるこの「丸太戦車」は、驚くべきことに実際に有効だった──少なくとも途中までは。
エストニアのアナリスト、WarTranslatedが伝えているところによると、この即席車両は「何度かのドローン攻撃には耐え抜いたものの、現代の大砲に屈した」という。
ウクライナ軍のドローン(無人機)は、ベリカ・ノボシルカ郊外の樹林帯の脇で動かなくなり、乗り捨てられたらしいこの車両をカメラに捉えている。
ドローンによるたび重なる攻撃に耐えたという丸太戦車は、ウクライナ軍のレオパルト1A5戦車と重なるところがある。その一両は最近、追加装甲のおかげで自爆ドローン少なくとも8機を被弾しながら生き延びた。その後、さらに数機のドローンを食らって撃破されている。
金属であれ木材であれ、防護を車両に何層も重ねれば、FPVドローンと通常は数百gのその小型弾頭の効果を抑えることができる。ただ、こうした追加装甲を施しても、11kgの炸薬が詰まった45kgの砲弾を防ぐのは無理かもしれない。
丸太戦車は、ロシア軍のDIY突撃車両にしては珍しくよくできたものだった。制作した兵士らは、その作業の様子を紹介する動画を自慢げに投稿した。
動画のなかで兵士が説明しているところによると、「人員輸送用技術装置」なるこの車両は、車体とその上部スペースの側面を金属板で覆い、さらにゴムを張っている。車体上のスペースは、外側の格子装甲と内部の「装甲カプセル」の間に、丸太を横に重ねて詰めている。上部にも金属板が溶接され、やはりゴムをかぶせている。ヒンジ付きの乗降扉は中にレンガを入れて補強しているという。