欧州

2024.11.12 09:30

ロシア軍、クルスク州でBTRの墓場と屍の山築きながら漸進 キューバなどの傭兵も参加か

ロシア側の行動は性急でずさんだ。北朝鮮部隊が合流しているとみられるロシア海軍第810独立親衛海軍歩兵旅団の部隊は今月7日から、工場から出荷されて間もないBTR-82装甲兵員輸送車などで突出部北端のウクライナ軍陣地に突進している。並行して、捕虜の処刑という戦争犯罪で悪名高いロシア海軍第155独立親衛海軍歩兵旅団が突出部の西側を攻撃している。

ウクライナ軍の空挺強襲軍第95独立空挺強襲旅団、米国製のM1エイブラムス戦車やM2ブラッドレー歩兵戦闘車を擁する陸軍第47独立機械化旅団、改編されたばかりの陸軍第17独立重機械化旅団(旧第17独立戦車旅団)という重装備の3個部隊は、歩兵を満載したBTRを、第810海軍歩兵旅団が送り込めるのと同じくらい速いペースで粉砕している。

OSINT(オープンソース・インテリジェンス)アナリストらはドローン(無人機)の映像をざっと調べた結果、突出部北端のポグレブキ村一帯で、BTRの残骸が複数転がった墓場を少なくとも3カ所確認している。ロシア兵の遺体がばらばら横たわる映像も共有されている。

それでも、ロシア軍の一部のBTRはウクライナ側の地雷やドローン攻撃、砲撃、ミサイルをくぐり抜け、ウクライナ側の前線を10月時点から1.5kmあまり押し下げている。そして、ロシア側の反撃部隊には、自軍や北朝鮮からの増援もどんどん入ってきている。

支援は北朝鮮以外からも来ている。CDSによれば、第810海軍歩兵旅団がロシア占領下のクリミアに保有する訓練場で「アフリカ諸国やキューバからの傭兵」が訓練されていることが、パルチザン組織の偵察活動で判明した。

forbes.com 原文

翻訳・編集=江戸伸禎

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