その前に、なぜ今、新たな発想をする「創造する人」が求められているのかについて触れたいと思います。 日本は1980年代末期に始まったバブル経済の崩壊を経て、いわゆる「失われた20年」、いまや「失われた30年」と言われる状態になっています。1980年代に世界の企業規模ランキングの上位の多くを日本企業が占めていた時代から、上位30位に日本企業が存在しなくなってしまった現在となり、停滞・地位低下の時代となってしまいました。
これは明確に、企業経営・社会運営において、過去の延長上あるいは過去のアプローチでは立ち行かなくなってきている事を示しています。そして、急速に少子高齢化する日本の中で、シニア化していく日本社会の新たな運営方法が求められている事になります。
新しい社会構造に向けて、かつ生成AIが急速に実用化・普及しはじめた外部環境の下で、次代の産業の柱を創造していくことが日本にとっての最重要課題のひとつになってきたとみるべきでしょう。そういった背景から、新規事業創造・新産業創成の重要性は喧伝されているものの、「失われた30年」の間に新たな事業の柱を立て産業にまで昇華させた企業も日本では多くはなく、企業経営陣も新事業創造は「なれない仕事」になっていると言っても過言ではありません。
しかしながら、「創造する人」になるのは困難な事ではなく、日常のモノの見方や考え方、ちょっとした習慣で可能になります。4つのステップで「創造する人」になる為に「新たな発想をする」やり方を説明しますので、みなさんの日常に取り込んでみてください。