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2024.04.01 09:15

誰でも「創造する人」になれる4ステップ

新たな発想をするための方法論 ステップ2

「新たな発想をする」方法のステップ2である「アンテナを張る」についてご紹介します。

新しい発想を得る為には、様々な情報の入力が必要です。これは本だったり、放送やインターネットメディアだったり、人だったり、全ての情報発信源が入力の候補になります。ただし、世の中に流れている情報は良質のものからそうでないものまで様々だと思いますし、表に出てこないものも多く存在している事は間違いありません。

表に出てこない情報を獲得するのは難易度が高く、全ての方が平等にできる所業でもないので、ここではみなさんが今日からできる方法についてご紹介します。

まず、みなさんの周りのイノベーターやアーリーアダプタを見つけてください。ここでいうイノベーターやアーリーアダプタとは「イノベーター理論」で分類される5つのグループにおいて、商品やサービスを早期に導入したり、購入したりする人々を言います。ソーシャルネットワークでいちはやく面白い商品を見つけてきて、投稿したり、そしてその商品がしばらくすると人気商品になる事があるのですが、そういった感覚を持っている人々の事を言います。

彼ら・彼女らは常に新たな価値観を模索・探索していて、それになりそうなものを見つけると、それを買ってみたり、紹介記事を熟読してみたりした上で、その時点での評価を下していたりします。勿論、その評価が必ず正しいわけでもないのですが、新たに提案されたプロダクトやサービスに対して、自身のポジションから評価をする習慣を付ける事は非常に重要です。

もし仮に、全く自分の価値観に合わない提案であっても、それは自分の知らない価値観を持つ集団が存在するという可能性にもつながります。とするならば、そういった集団に対して、価値を持つ提案は新たなプロダクト・サービス・インフラ提供の可能性と同じ意味を持ちます。そしてそれは新しい事業や産業誕生の可能性を含んでいるのです。

新しい発想をするには、周りにいるイノベーターやアーリーアダプタの方々の動向を常に興味深く見ておくことが重要だと考えています。特に新しい価値は、まだまだ「言語化」できてない事も少なくなく、言語化できた時には先行者が既に事業化してしまっています。見つけるイノベーターやアーリーアダプタはテーマごとに違う人でも良いでしょう。

周りにイノベーターやアーリーアダプタが見つからないといったケースもあるかもしれません。そういった場合は、あなたの興味ある分野に関連する発言をしていて、時代の先を読んでいると思う人をウォッチするのが良いです。そういった人が発言しているメディアのリストを作っておいて、習慣的・定期的にその人の発言を見ておくのが良いでしょう。未来予測や先端技術紹介メディアには玉石混交ではあるものの、新しいプロダクトやサービスの種になるような話題が頻繁に紹介されていますので、こういったメディアを定期的に見ておくことは外せないでしょう。

習慣的にイノベーターやアーリーアダプタの人の発言を見ていると、ある種の共通点に気づくと思います。それは、常に先を予測しながら、今日の事象を見ている事でしょう。予測にはある一定の仮説を持っておくことが必要で、その仮説は新たな事象によって否定されたり、修正を余儀なくされる事もあるので、あまり難しく考えず、ご自身の中に仮説を持っておくのが良いです。
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文=茶谷公之

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