サイエンス

2024.01.13 10:00

子どものほうが「飲み込みが早い」理由、大人でもマネできるその方法

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「飲み込みが早いこと」は、実に優れた能力だ。誰もが、そういう人に会ったことがあるだろう。彼らはどういうわけか、新しいスキルや情報をすぐさま身に着けるコツを生まれつき知っているようで、初めて手にした楽器で複雑な曲を奏でたり、ほんの数カ月で新しい言語を話せるようになったり、知る人ぞ知る歴史の雑学を、週末ちょっと勉強しただけでいくつも記憶したりできる。

正直なところ、こうした「飲み込みの早い人」をうらやましいと思ったことがあるのではないだろうか。しかし、新しいことを難なく学べる人は、他にもいる。それは子どもたちだ。

心理学専門誌『Perspectives on Psychological Science』で2022年に発表された研究によると、学習能力に関して、子どもは大人よりも驚くほど優れている場合がある。以下では、この研究から、子どもの学習能力が大人より優れている2つの領域と、その知見を大人が自分の学習時に応用するにはどうすればいいのかについて説明しよう。

1. 子どもはチャンスをつかむ方法を知っている

私たちは日々、確率的な情報に触れている。天気予報を確認する場合もそうだし、トランプでゲームをするときもそうだし、不完全あるいは不確実な情報をもとに決断を下したりする場合もそうだ。

先ほど紹介した研究では、確率的な情報をもとに決断や判断を下す際、意外にも、大人より子どもの方が合理的かつ正確であることが明らかになった。

「確率的情報にもとづいて的確に予測を立てること」は、子どもたちを興味深いやり方で助けている可能性がある。確率学習の研究でよく使われる実験ゲームがある。被験者には、いくつかのライトが提示される。そして、点灯したいライトを1つ選んで、対応するボタンを押すことができると伝えられる。この実験ゲームでは、自分が選んだライトが点灯したら、ちょっとした賞品をもらうことができる。
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翻訳=遠藤康子/ガリレオ

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