グーグルは2025年4月の定期アップデート「Pixel Drop」で、Pixel 9シリーズ所有者全員に強力なAIアップグレードを無料提供すると発表した。しかし、すべてのPixelユーザーが喜んでいるわけではない。今回のアップグレードで、Gemini Liveのカメラ機能と画面共有機能が開放されるものの、その対象はPixel 9シリーズに限定されている。
2025年4月のPixel Dropの概要
・グーグルはPixel 9シリーズのユーザー全員に対して、プレミアム機能であるGemini Liveのカメラ共有および画面共有を無料で提供
・Pixel 9 Proシリーズのユーザーは、すでにGemini Advancedによってこれらの機能を利用可能
・Pixel 8シリーズ以前のユーザーは対象外
・この機能提供により、まもなく発売する低価格モデルPixel 9aの価値が大幅に高まる
新機能は何か
グーグルは米国時間4月8日に公式発表を行い、Pixel 9シリーズのすべてのスマートフォンでGemini Liveの新しい音声および画面共有機能を無料で使えるようにした。これらの機能は、Geminiアプリに対してスマートフォンの画面やカメラ映像をリアルタイムで共有し、アプリが見ているものについてユーザーがその場でやり取りできるようにする。
グーグルのプロモーション動画によれば、「Gemini Live with Voice」は、文字入力を行わずに周囲の世界に関する情報を得るための画期的なスマートフォンの活用方法だ。これまでは、この機能とGemini Liveの画面共有機能は、有料のGemini Advancedサブスクリプションを利用しているユーザーだけが使用できた。
したがって、標準モデルのPixel 9ユーザーにとっては大幅なアップグレードとなるが、Pixel 9 Proシリーズ所有者は、購入特典の2カ月間のGemini Advancedサブスクリプションですでにこれらの機能を利用できている。今回の異例なタイミングと限定的な対象範囲を見るに、実際には米国時間4月10日発売予定のPixel 9aに合わせた施策だと推測される。