AI

2023.09.24 08:30

調達額は合わせて272億ドル。世界をリードするAI企業50社

Forbes JAPAN編集部
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Cristobal Valenzuela|クリストバル・バレンズエラ

バレンズエラが創業したRunway(ランウェイ)はいわば、「アーティストにとって使い勝手がいいアドビ」だ。30種類のツールで、わずかな言葉に基づき画像や動画をつくることができる。アカデミー賞を受賞した映画『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』の一部のシーンの視覚効果をつくる際にも使用された。

Moveworks|ムーブワークス
米カリフォルニア州マウンテンビュー

企業のIT部門が社内からの問い合わせへの応答を自動化するAIチャットボットを提供。Slackと互換性があり、設置期間が長くなるほどよりカスタマイズされた返答を行い、パーソナルアシスタントのようにも使える。共同創業者でCEOのBhavin Shahは、2011年に創業した公開個人情報収集アプリのRefreshをリンクトインに売却した後の16年に同社を創業。直近の評価額は21億ドルに達した。

Neeva|ニーヴァ
米カリフォルニア州マウンテンビュー

「検索をユーザーの手に取り戻す」という目標を掲げ、プライバシー重視の広告を掲載しないサブスクリプション制の検索エンジンを立ち上げて注目された企業。元グーグルの幹部のスリダー・ラワスワミとヴィヴェク・ラングナーザンによって2019年に創業され、セコイア・キャピタルなどから累計7800万ドルを調達。23年5月に、検索エンジンの閉鎖を発表。今後は、大規模言語モデルに注力するという。

OpenAI|オープン AI 
米カリフォルニア州サンフランシスコ

2023年1月にマイクロソフトから100億ドルの出資を受けた、近年のAIブームの先頭を走る企業。チャットボットのChatGPTをはじめ、画像生成システムのDALL-Eや音声認識システムのWhisperを開発。創業者でCEOのサム・アルトマンは14年に29歳でYコンビネータの代表に就任し、15年にイーロン・マスクやピーター・ティールらと共にオープンAIを設立。累計110億ドルを調達し、評価額は290億ドルに達している。

Pachama|パチャマ
米カリフォルニア州サンフランシスコ

エアビーアンドビーなどのシリコンバレーの大手が、二酸化炭素排出量を相殺したいと考えたときに頼りにする企業。AIを使って世界の熱帯雨林などに蓄積された炭素を測定し、どの修復プロジェクトが最も炭素を吸収しているかを評価したうえで、企業にカーボンクレジットを販売している。アルゼンチンの森で育った共同創業者のディエゴ・サエス・ヒルらは、累計7900万ドルを調達。評価額は3億6500万ドルに達している。

Victor Riparbelli|ビクトル・リパルベッリ

リパルベッリが創業したSynthesia(シンテジア)は、120カ国語に対応した動画を編集できる。自分でスクリプトを書くか、または別のAIプログラムに書かせるかし、140種類にも及ぶ合成アバターからひとつ選ぶだけで、瞬時に「インスタ動画」をつくれてしまう。特別な道具や、編集スキルなしで、プロ並みの動画が15分でできるのがウリだ。
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文=ケンリック・カイ|翻訳=フォーブス ジャパン編集部|リポーター=ラシ・シュリバスタバ、ヘザー・ニューマン 、ローレン・オルシーニ|編集進行=エリザベス・ブライアー|データ提供=コンスタンティン・ビューラー(セコイア・キャピタル)、 ロブ・ウォード & ダン・ナイト(メリテック)|日本版編集=上田裕資

この記事は 「Forbes JAPAN 2023年9月号」に掲載されています。 定期購読はこちら >>

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