AI

2023.09.24 08:30

調達額は合わせて272億ドル。世界をリードするAI企業50社

Forbes JAPAN編集部
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BRETT GRANBERG|ブレット・グランバーグ

グランバーグが創業したVannever Labs(バニバー・ラボ)の主力ソフト「Decrypt(デクリプト)」は、世界15カ国の米軍基地に配備されている。情報将校が膨大な戦場情報のなかからパターンを見つけ、外国語を翻訳し、重要な文書を検索する際に役立つ。米空軍はロシアの対空システムに関する技術文書を分析するのに使っている。

Slingshot Aerospace|スリングショット・エアロスペース 
米テキサス州オースティン

地球低軌道から月までのあらゆる場所に対応するグーグルアースに似たソフトウェアを構築。宇宙空間の物体とその動きをマッピングするソリューションを、米航空宇宙局(NASA)や米空軍、英国宇宙局などに提供している。また、学生や専門家にシミュレーションを通じて宇宙力学の基礎を教える製品もある。2017年に創業。PitchBookによると直近の評価額は1億9000万ドルで累計8300万ドルを調達している。

Snorkel AI|シュノーケル AI 
米カリフォルニア州レッドウッドシティ

機械学習に用いるデータのラベル付けを自動化するソフトウェアを企業に提供。米国の上位10行の銀行のうち5行が同社の製品を使用しているほか、アップルや世界的ながん研究所のメモリアル・スローン・ケタリングがんセンターが同社の製品を使用している。2019年にスタンフォード大学のAIラボのメンバーによって創業され、直近の評価額は10億ドル。これまで累計1億3500万ドルを調達している。

Surge AI|サージAI 
米カリフォルニア州サンフランシスコ

文章の微妙なニュアンスの違いを見抜くソリューションで、他社と差別化を果たしたデータのラベル付けを支援する企業。オープンAIやグーグルが3億ドルを出資したアンソロピックなどのAIモデルの開発元を助けるほか、Twitchのような顧客のコンテンツモデレーションを支援している。創業者でCEOのエドウィン・チェンはグーグルやフェイスブックを経て2020年に同社を創業。これまで外部から資金を調達していない。

Synthesia|シンテジア
イギリス ロンドン

人間そっくりのアバターが原稿を読み上げる動画を編集可能なAIプラットフォーム。元サッカーイングランド代表のデビッド・ベッカムが9カ国語でマラリア撲滅を呼びかける動画を作成して話題に。約3万5000万社の顧客のなかには、ロイターやアクセンチュアなどが含まれる。2017の創業で、今年6月にアクセルが主導しエヌビディアが参加した資金調達ラウンドで9000万ドルを調達。評価額は10億ドルとされた。
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文=ケンリック・カイ|翻訳=フォーブス ジャパン編集部|リポーター=ラシ・シュリバスタバ、ヘザー・ニューマン 、ローレン・オルシーニ|編集進行=エリザベス・ブライアー|データ提供=コンスタンティン・ビューラー(セコイア・キャピタル)、 ロブ・ウォード & ダン・ナイト(メリテック)|日本版編集=上田裕資

この記事は 「Forbes JAPAN 2023年9月号」に掲載されています。 定期購読はこちら >>

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