AI

2023.09.24 08:30

調達額は合わせて272億ドル。世界をリードするAI企業50社

BayesianHealth|ベイジアン・ヘルス 
米ニューヨーク州ニューヨーク

AIを用いた医療記録の分析を通じ、ハイリスクな患者を特定するためのソフトウェアを提供する企業。2018年に設立され、21年にアンドリーセン・ホロウィッツから1500万ドルを調達。さらに1500万ドルの助成金を米国立衛生研究所や国立科学財団、国防総省高等研究計画局(DARPA)から得た。創業者でCEOのスキ・サリアは、ジョンズ・ホプキンズ大学に約10年間勤務した後の18年に同社を創業した。

Canvas|キャンバス
米カリフォルニア州サンフランシスコ

マシンラーニングを活用した建設現場向けロボットを開発する企業。創業者でCEOのケヴィン・アルバートは、動物のように歩くロボットで有名なボストン・ダイナミクスの出身で、建設工事の工期の短縮や人材不足の改善を目指している。2017年の設立以来、累計4300万ドルを調達しており、21年のシリーズBラウンドではメンローベンチャーズの主導で2400万ドルを調達していた。

David Luan|デイヴィッド・ルアン

ルアンが創業した「Adept(アデプト)」は、クリックやタイピング、スクロールをすべて代行してくれる“デジタルアシスタント”の開発に取り組んでいる。そのAIモデルは、「予算内で家を探す」「損益計算書を作成する」といったテキストコマンドを、コンピュータに指一本触れることなく、実行することを目的としている。

Character.AI|キャラクター AI
米カリフォルニア州パロアルト

2021年の創業からわずか1年強で、アンドリーセン・ホロウィッツなどの投資家から累計1億9300万ドルを調達したユニコーン企業。CEOのノーム・シャイザーは、グーグルに在籍時の17年にChatGPTの基盤となった大規模言語モデル「トランスフォーマー」の論文を共同創業者のダニエル・デ・フレイタスらと執筆。キャラクターAIという社名の通り、さまざまなキャラクターと対話できるチャットボットを提供。

Clari|クラリ
米カリフォルニア州サニーベール

AIを用いたソフトウェアで企業の収益予測を支援し、セグメントごとの予測や潜在的なリスク要因の検知を行っている。最新プロダクトのRevGPTと呼ばれるチャットボットは、ChatGPTのテクノロジーと収益データを組み合わせ、営業関連の回答やアクションをリアルタイムで提供する。創業は2012年。今年1月のシリーズFラウンドで、ブラックストーンの主導で2億2500万ドルを調達し、評価額は26億ドルとされた。

DaphneKoller|ダフネ・コラー

コラーが米スタンフォード大学で初めてとなる機械学習(ML)の教授に就任した1995年ごろは「人工知能(AI)」という言葉は、過去の“AIブーム”で投資家を失望させたことから「禁句」とされていた。いまでは彼女が創業したInsitro(インシトロ)が機械学習で人間の遺伝子や細胞のパターンを分析し新薬を発見するまでに。

CoactiveAI|コアクティブ A I
米カリフォルニア州サンノゼ

画像や動画をAIで分析し、ラベル付けを行うソフトウェアを提供する企業。SNSのコンテンツモデレーションなどでの利用を想定している。共同創業者でCEOのコーディ・コールマンは、スタンフォード大学を卒業した直後の2021年に同社を創業。シードラウンドとシリーズAラウンドで合計1400万ドルの資金を、アンドリーセン・ホロウィッツやベッセマー・ベンチャー・パートナーズなどの投資家から調達した。
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文=ケンリック・カイ|翻訳=フォーブス ジャパン編集部|リポーター=ラシ・シュリバスタバ、ヘザー・ニューマン 、ローレン・オルシーニ|編集進行=エリザベス・ブライアー|データ提供=コンスタンティン・ビューラー(セコイア・キャピタル)、 ロブ・ウォード & ダン・ナイト(メリテック)|日本版編集=上田裕資

この記事は 「Forbes JAPAN 2023年9月号」に掲載されています。 定期購読はこちら >>

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