CEOs

2023.03.25

勝敗やゴールがない「ピクニック紀」の新しい働き方とは 遠山正道 x 尾和恵美加

Bulldozer代表取締役 尾和恵美加(左)とスマイルズ代表 遠山正道(右) 写真=若原瑞昌

遠山:思考が深まる一つのきっかけになりそうですね。

尾和:考えるのは大変なことですけど、人間に与えられたラッキーな能力のような気もしていて。考えて形にして喋ってという中で自分の存在意義を感じられたり、癒されもしたり。その中で、さっきおっしゃっていたようにワクワクするし、同時に大変な思いもするわけですけど、それが生きるということなのかなと。

遠山:ワクワクするためには、小さな単位で考えたらいいと思うんですよね。会社にいるとどうしても主語が大きくなってしまうけれど、大きな企業も、様々な小さなプロジェクトが有機的に絡まり合いながら一つの大きな目標を達成していく、個人化とかプロジェクト化していく傾向が全体的にあります。

自分という単位を軸に考えながら、複業でも仕事以外の活動でもいいから、小さく実践してみて、「失敗してもいい」という癖をつけたらいいと思いますね。

尾和:自分が何にワクワクするのかを知るためにも、やってみる癖は必要ですよね。言い換えれば、行動量と思考量を増やすこと。そこから夢みたいなものを描けるようになると、自ら仕掛けようとなっていくんじゃないかなと思います。


スマイルズ代表 遠山正道◎1962年生まれ、東京都出身。慶應義塾大学卒業後、三菱商事に入社し、建設部や情報産業部門に所属。1997年、日本ケンタッキーフライドチキンに出向。1999年、食べるスープの専門店「Soup Stock Tokyo」開店。翌年、三菱商事初の社内ベンチャー企業として、スマイルズを設立。2008年2月、MBOを実施。ネクタイ専門店「giraffe」、ニューサイクルコモンズ「PASS THE BATON」などのブランドを生み出す。2023年2月、スマイルズの社長を後進に託し、代表となる。

Bulldozer代表取締役 尾和恵美加◎1990年生まれ、神奈川県出身。学習院大学卒業後、日本IBMに入社。コンサルタント職ながら"右脳爆発系”というあだ名がついた挫折をきっかけに、AIがシンギュラリティを迎えた時代の人間の価値を考えるようになる。デンマーク留学中に、人間の価値は感動を創出することだという解に辿り着き、それを可能にする「オリジンベースド・アートシンキング」を開発し、2018年にBulldozerを創業。クライアントは日本を代表する世界的メーカーから動物園まで幅広い。

構成・文=ひらばやしふさこ 写真=若原瑞昌

タグ:

連載

ART & BUSINESS

ForbesBrandVoice

人気記事