宇宙

2025.04.02 12:00

「ピンクムーン」の満月が昇り、こと座流星群が出現 「明けの明星」が輝く4月の夜空

米カリフォルニア州ジョシュアツリー国立公園で、2024年4月25日に撮影された「4月こと座流星群」(Allen J. Schaben / Los Angeles Times via Getty Images)

米カリフォルニア州ジョシュアツリー国立公園で、2024年4月25日に撮影された「4月こと座流星群」(Allen J. Schaben / Los Angeles Times via Getty Images)

3月は月食と日食が相次いで起こり、天文ファンにとっては忙しい1カ月だったといえる。4月に入り、北半球では春へと季節が移った。大きな天文現象こそないが、「ピンクムーン」の満月を筆頭に、春の月の美しい眺めが期待できそうだ。金星は光り輝く「明けの明星」となり、4月こと座流星群の出現もある。2025年4月の夜空についてまとめた。

細い月とすばる

日時:2025年4月2日(水)
方角:西の空

日没後に西の空を見ると、月齢3.7の細い月が光っている。そこから下のほうへ目を動かしていくと、おうし座のプレアデス星団(すばる)が見つかるはずだ。双眼鏡を使えば、たくさんの星が集まっているのがわかるだろう。英語では7つの明るい星をギリシャ神話の7人姉妹に見立てて「セブンシスターズ」と呼ばれる。月の左上には木星が輝いている。

「ピンクムーン」の満月が昇る

米ニューヨーク上空に上る「ピンクムーン」の満月。2021年4月26日撮影(Steven Bognar / Shutterstock.com)
米ニューヨーク上空に上る「ピンクムーン」の満月。2021年4月26日撮影(Steven Bognar / Shutterstock.com)

日時:2025年4月13日(日)
方角:東の空

4月の満月は、米先住民の農事暦で「ピンクムーン」と呼ばれる。北米でこの時期に満開になるピンク色の芝桜が名前の由来だ。キリスト教のイースター(復活祭)の日取りを決める満月であり、今年1年間で地球から最も遠く、小さく見える満月でもある。通常より大きく見える「スーパームーン」に対し「マイクロムーン」と称される。満月の隣には、おとめ座の1等星スピカが光っているのが見えるだろう。

4月こと座流星群

日時:2025年4月22日(火)~23日(水)
方角:東の空

新年度を迎えて最初に地球に降り注ぐ流星群である「4月こと座流星群」は、22日夜に極大を迎え、同日深夜から23日未明にかけてが見ごろとなる。上弦の明るい月は午前2時過ぎまで昇ってこないため、観測条件は良い。月明かりのない暗い夜空に、1時間あたり10~20個の流れ星が見えそうだ。

金星が「明けの明星」として戻ってくる

タイのドイ・インタノン国立公園で撮影された日の出と「明けの明星」(Shuttersrtock.com)
タイのドイ・インタノン国立公園で撮影された日の出と「明けの明星」(Shuttersrtock.com)

日時:2025年4月下旬
場所:東の空

3月上旬まで「宵の明星」として日没直後の西の空を支配してきた金星は、3月下旬に太陽と同じ方向に位置する「内合」となり、太陽光のまぶしさの中に隠れてしまった。だが、4月下旬になると、こんどは夜明け前の空で輝きを増してくる。日の出の1時間ほど前から東の空を眺めれば、「明けの明星」の美しい姿を堪能できる。

forbes.com原文

翻訳・編集=荻原藤緒

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