「見えない」の壁を溶かす イノベーティブな製品が続々誕生

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足元の振動で道案内するナビゲーションシステム「あしらせ」(資料提供:Ashirase)

「ユーザーの目が見えない」という前提でモノづくり、サービスを考えたら、一体どんなイノベーションが起きるのだろうか? 

「見える」に関するイノベーションを追求し、視覚障がいに関わる壁を溶かす新規事業創出支援を目的とした「VISI-ONEアクセラレータープログラム」初のデモデイ(成果発表)が2022年10月に行われた。

参天製薬、特定非営利活動法人日本ブラインドサッカー協会、一般財団法人インターナショナル・ブラインドフットボール・ファウンデーションの3者によりスタートした活動「VISI-ONE(ビジワン)プロジェクト」の一つとして開催され、企業6社が事業アイデアの実証成果を発表。各社の熱のこもったプレゼンで競われた結果、「ビジネスイノベーションアワード」はAshirase、「ソーシャルイノベーションアワード」はGATARIが受賞した。

「見えない」の壁を溶かすイノベーティブなプロダクトやサービスとして採択された6社の驚きの事業アイデアを、インクルーシブサービス事業の潮流とともに紹介する。

「ビジネスイノベーションアワード」はAshirase、「ソーシャルイノベーションアワード」はGATARIが受賞

ビジネスイノベーションアワードは、Ashiraseの足元振動ナビシステム


自動車大手ホンダの新事業創出プログラムから創業したAshirase(アシラセ)が開発した、靴に取り付けることができるデバイスが振動し、視覚に障がいのある人の単独歩行をサポートするナビゲーションシステム「あしらせ」。

スマホ専用アプリと器具が結びついていて、目的地を音声入力するとGPSなどで経路を検索し、足の振動で前後左右の道案内をしてくれる。器具はコンパクトなサイズ感で靴にも取り付けやすく、従来の”音声”ではなく足元から“振動”で方向を伝えてくれるのが画期的だ。

視覚に障がいがあっても、気軽に旅へ出掛けられる、そんな可能性が広がるアイデアと言えるだろう。

足元の振動で道案内するナビゲーションシステム「あしらせ」

審査員コメント:視覚を補助するために、感覚を用いてアプローチするという非常に斬新なアイデアでした。また、プレゼンの際に「障がいのある方々と会い、情報を積み上げていけばビッグデータになる。それを社会に還元できる」という大きな未来を考えていらっしゃることもポイントとなり、選ばせていただきました。

Ashirase代表取締役CEO 千野歩氏の受賞コメント:
障がいのある方とコミュニケーションを取ることで、すごく気付くことがたくさんあります。これからもコミュニケーションを取りながらビジネスに活かして、たくさんの事業会社さんが参画してみようと思ってもらえるようなものを実現していきたいです。
次ページ > ソーシャルイノベーションアワードは、東京大学発のスタートアップGATARIのMRプラットフォーム

文=中沢 純(パラサポWEB) 写真=佐々木 健

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