ドードーは、インド洋のモーリシャス島に生息していた「飛べない鳥」だ。彼らの物語は有名だが、おそらくその有名さの度合いは、全体から見ればバランスを欠いている。
もちろん、彼らは美しく、その血統はあまりに早く(おそらく1600年代後半に)途絶えてしまった。そしてもちろん、そのユニークな物語は、小さな島に生息する種など、生息地が限定された動物に乱獲や外来種がもたらすリスクの教訓となっている。しかし残念ながら、ドードーの物語には明らかな問題がある。それは、彼らの物語が決して珍しい話ではなく、数え切れないほどの動物が同様の運命をたどってきたことだ。実際、科学的な推計では、約10万年前から約1万年前まで続いた後期更新世以降、鳥類のうち約12%の種が絶滅したとされている。
これから紹介するのは、北大西洋に生息していた別の飛べない鳥、オオウミガラスの物語だ。オオウミガラスも、ドードーとよく似た経緯で絶滅した。
オオウミガラスは200年間で、繁栄から絶滅へと至った

オオウミガラスは、米国のニューイングランドからカナダ、ヨーロッパにかけての岩だらけの島に暮らしていた海鳥だ。数世紀にわたり、その個体数は健全だった。頑強で、泳ぐことも潜ることも得意で、海での生活によく適応していた。しかし、飛ぶことができないため、脆弱な存在だった。オオウミガラスはドードーと同様に、捕食者や人間の脅威から逃れることができなかったため、脅威が出現すると急激に個体数が減少した。
ドードーは1600年代後半、ヨーロッパの入植者がモーリシャス島に到来して間もなく、生息地の破壊、狩猟、外来種の導入が原因で絶滅した。同様に、16世紀、ヨーロッパの探検家や入植者が北大西洋に到来したとき、オオウミガラスの個体数も減少し始めた。
主な脅威は、オオウミガラスの卵や羽毛、肉を手に入れようとした人々の乱獲だった。また、ネズミやブタ、サルの導入によって苦しめられたドードーと同じく、オオウミガラスも、卵やひなを捕食するイヌやキツネとの競争に直面した。
天敵の増加とともに、離島にあるオオウミガラスの営巣地にも、人間のハンターが来るようになった。オオウミガラスには防御手段がほとんどなく、ハンターたちは卵を大量に採取し、羽毛や肉を得るために成鳥を捕獲した。ヨーロッパの市場が拡大するにつれて、寝具や衣類に使う羽毛の需要が増加し、個体数の減少がさらに加速した。