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2022.07.02 12:30

ドイツのレストランなど 「リユース容器」の選択肢提示が義務に


容器包装廃棄物法が2023年に改正されることについて、見解を教えてください。


2023年からリユース容器提供が義務化されることは、政府からの強力な推進力となり、当社にとってもレストラン・カフェ経営者への働きかけの基盤となります。

新型コロナウイルス感染症蔓延後、外食産業と消費者はリユース容器システムを求めています。法律改正により、長期的に使い捨て容器を完全に廃止するという当社のビジョン達成に向けて、当社は大きな一歩を踏み出します。

ドイツの立法府・環境保全団体・多くの都市・連邦環境省が、リユースへの取り組みを推進し続けていることを嬉しく思います。

RECUPの展望・目標・計画を教えてください。


現在、多くの重要なプロジェクト・製品・デジタルデポジットに取り組んでおり、配達部門全体のソリューションを開発して提供するという目標にも焦点を当てています。

今年と来年は、特にレストランと配達サービス部門で市場を大きく牽引し、2023年1月から外食業界で必須となるリユース容器提供のためのインフラの開発を進めていく予定です。

リユース容器提供を始めたレストラン「ZAFFERANO」


イタリアンレストラン「ZAFFERANO(住所:Poststrasse 34 69115 Heidelberg)」は、ドイツ南西部ハイデルベルク市中央部にあるレストランで、すでにリユース容器を提供している。ZAFFERANOの従業員の方にお話をうかがった。

容器包装廃棄物法が2023年に改正されることについて、見解を教えてください。


同法改正には賛成です。昔から、多くの人が陶器など使い捨てでない容器を自宅で使用しており、環境に配慮してさらに行動したいと考えていると思います。

リユース容器提供を開始した理由を教えてください。


ごみを減らすこと、環境に配慮した取り組みを進めたいと思ったからです。

2020年、新型コロナウイルス感染症対策における最初のロックダウンの後にRECUPのリユースカップを導入し、2021年9月にREBOWLを導入しました。ピザは大きいことから、現在も段ボール製の容器包装を使用しています。

リユース容器を導入した感想はいかがですか?


とても満足しています。この容器は便利で、プラスチックの味はまったくせず、重ねられ、安定しており、料理が漏れません。

リユース容器のコンセプトはとてもいいと思います。

リユース容器導入前・導入後に難しかったことはありますか?


唯一の難点は、当レストランのパスタの量には、容器が大きすぎてパスタが少なく見えてしまうことです。

手間(洗浄などによるコストや労働コスト)は、使い捨て容器使用と比べてどうですか?


リユース容器提供における手間は、それほどありません。レストランで通常使用する食器などと一緒に食洗機でリユース容器を洗浄しており、通常の洗浄と変わりません。

使い捨てアルミ製容器やプラスチック容器の値段は、100個で約20ユーロです。リユース容器を使用する方がコストを削減できます。
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文=クリューガー量子

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