ビジネス

2022.07.02

ドイツのレストランなど 「リユース容器」の選択肢提示が義務に

出典:RECUP


従業員と顧客の反応はいかがですか?


リユース容器のデポジット代に不満を感じるお客様もいますが、とても多くのお客様がリユース容器に大変満足されています。従業員も大変満足しており、家に料理を持ち帰るときに利用しています。

筆者の家から徒歩5分のビオスーパーもリユース容器を提供しており、その体験をここにご紹介する。

利用方法はとても簡単だ。パン・チーズ売り場で従業員にREBOWLを買いたい旨を伝え、チーズやケーキを容器に入れてもらう。従業員はそれをレジに持って行き、顧客は他の商品とともにレジでREBOWLのデポジットを含むすべての会計をし、使用後にREBOWLを返却するとデポジット代を受け取れる。

容器はシンプルかつ飽きのこないデザインで洗練されており、固くてしっかりした印象を受けた。


(写真:クリューガー量子)

おわりに


「リユースに舵を切るドイツ」というテーマで、ドイツにおけるリユース文化・動向、法律改正、リユース容器提供サービスについてみてきた。

デポジットシステムやリユース文化が根付いているドイツでは、今回の法律改正による「一定規模以上のレストラン・カフェなどへのリユース容器を顧客に提供する選択肢提示の義務付け」は、ごく自然な流れのように感じる。

ドイツ国内でリユース容器提供を大規模展開しているRECUPと、リユース容器提供を始めたレストラン「ZAFFERANO」からは、容器包装ごみ削減による環境負荷低減と、リユース容器の提供・利用全般についての想いを伺うことができた。

使い捨て持ち帰り容器包装ごみを削減するべく、行政・企業・消費者が共同で資源を効率的に活用する仕組みを迅速に作り行動するドイツの姿勢とこれまでの成果から多くを学び、行動に移していきたい。

ブルーエンジェル:連邦環境自然保護原子力安全省が責任を負う、世界で初めて導入されたエコラベル制度。次の主な条件を満たす製品・サービスが認定される。他の製品と同等の機能を持つこと、あらゆる側面の環境保護が考慮されていること、環境への配慮が特徴であること、使用や安全性に問題がないこと

【参照サイト】
Mehrweg fürs Essen zum Mitnehmen
RECUP
世界の主要な環境ラベル制度


※この記事は、2022年6月にリリースされたCircular Economy Hubからの転載です。

文=クリューガー量子

タグ:

ForbesBrandVoice

人気記事