ウォルマートの創業者、サム・ウォルトンの子供たち3人も、小売業界の富豪上位10人に入った。保有資産は3人合わせて980億ドル(約11兆円)に上る。サムが存命なら、ビル・ゲイツを抜いて世界一の富豪になっていた可能性がある。
小売業界では、自ら起業して富を築き、上位10人に入った富豪はオルテガとアルノー(父親の建設会社を引き継いだが、ファッション分野に進出したのは自身)、8位のナイキ創業者フィル・ナイトの3人だけだった。
フィル・ナイトは2015年7月にナイキ会長からの退任を発表したが、依然として大きな影響力を維持している。保有資産は244億ドル(約2.7兆円)。
このほか上位10人に名前が挙がったのは、親が創業した企業を引き継ぎ、成長させてきた人たちだ。
べアート・ハイスターとカール・アルブレヒト Jr.は、ドイツのディスカウントチェーン、アルディ(「南アルディ」)を米国とドイツの両国で経営。事業を拡大し続けている(資産額は2人合わせて259億ドル)。いとこのテオ・アルブレヒト Jr.は「北アルディ」を引き継ぎ、欧州でアルディ・チェーンを展開。同時に米国でトレーダージョーズも経営している(資産額203億ドル)。
1947年に父親が創業したH&Mを受け継いだステファン・パーションは、16年にわたってCEOとして同社を率いた。その後、2009年にはその息子のカール・ヨハン・パーション(同208億ドル)が同社のCEOとなっている。