・砂糖は、農務省推定で主にドミニカ共和国(17%)、ブラジル(14%)、フィリピン(13%)から輸入されている。ドミニカ共和国とブラジルには10%の関税が、フィリピンには17%の関税が課された。
・農務省によれば、米国が輸入するコメの60%以上はタイ、インド、パキスタンからだ。タイとパキスタンの関税率はそれぞれ36%と29%である。
・米国国際貿易委員会(ITC)は、2023年に米国が輸入した履物の37%(推定95億ドル=約1兆4000億円)が中国製だったとみている。スコット・ベッセント財務長官は2日、中国には計54%の関税が課されると述べた。
・米玩具大手マテルは製品の40%中国から調達しており、2024年第4四半期決算報告で、関税によるコスト上昇への対応としてバービーや ホットウィールなど主力製品の値上げを示唆した。米国玩具工業組合によると、米国が輸入する玩具の約80%が中国製だという。
・EU諸国で生産されたワインには20%の関税が課される。農務省の報告では、2021年にはフランスとイタリアが対米輸出国トップ2だったが、英国、ニュージーランド、アルゼンチン、オーストラリアも上位を占めていた。これらの国々はいずれも10%の関税対象だ。
・英国のスコッチウイスキーも値上がりしそうだ。スコッチウイスキー協会は、米国が英国に10%の関税を課すことに「失望している」との声明を出した。
・米国国際貿易委員会によれば、衣料品の対米輸出トップ(2013~23年)は中国だが、バングラデシュ、カンボジア、インド、インドネシア、パキスタンも上位を占めており、それぞれ37%、49%、26%、29%の関税に直面している。
・米家具協会(HFA)の推定によると、米国が輸入する家具の約29%は中国製、約26.5%はベトナム製だ。ベトナムには46%の関税が課される。
・アンダーソン経済グループはフォーブスに対し、米国で生産される低価格の新車は2000~5000ドル(約29万~73万円)の値上げを余儀なくされ、一部の輸入車は2万ドル(約290万円)の値上げになる可能性が高いと明かした。トランプはすでに輸入自動車に対する25%の関税を発動しており、5月3日には自動車部品への関税も発効する。業界アナリストの推計によれば、米国で販売される新車の約22%がカナダとメキシコからの輸入車だ。
・米国に輸入される電子機器(コンピューター、テレビ、キーボード、メモリーカード、ハードドライブなど)と通信機器の約34.5%は中国製で、マレーシア、台湾、ベトナム、日本、ドイツ、韓国も主要輸出国となっている。