【重要なお知らせ:当社を装った偽サイトにご注意ください】

欧州

2025.03.12 08:00

ウクライナ軍が東部トレツクでさらに進撃 新型ドローン「SETH」も投入

Shutterstock.com

新型ドローン「SETH」

無視できない例外はいくつかあるものの、ウクライナのドローンは概してロシアのドローンよりも質が高く、ジャミング(電波妨害)に対する耐性も上回る。トレツク方面では、アゾフ旅団が新型ドローン「SETH(セス)」を使い始めた。プロペラ推進のセスは戦場の上空を徘徊し、ロシア軍の車両の特徴的な形状を読み取る。そして目標に自動で照準を合わせ、推定3〜5kgの弾頭で自爆攻撃を行う。

セスは操縦士に映像を送信することも可能なようだが、そうする必要はないかもしれない。セスは、妨害電波に強いマルチチャンネルのGPS(全地球測位システム)受信機を搭載し、それによってナビゲーションを維持する。こうした自律性を備えるため、たんに撃ち落とす以外の方法では撃退が難しい。

トレツク方面のロシア軍はウクライナ側のドローンをかわそうと、攻撃するのに低速の戦車などでなくオートバイを使っているとも伝えられる

疲弊と執拗なドローン攻撃という危険な組み合わせは、トレツクから南西へ約50kmのポクロウシクでもロシア軍が後退している理由だろう。もっとも、同様のダイナミクスは双方に当てはまる。クルスク州では、補給を脅かされ、ハイテクドローンの攻撃にさらされ、後退を強いられているのはウクライナ側だ。

forbes.com 原文

翻訳・編集=江戸伸禎

タグ:

連載

Updates:ウクライナ情勢

ForbesBrandVoice

人気記事