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国内

2025.02.13 08:30

【速報】2024年国内スタートアップ資金調達金額は1兆891億円、M&Aの活況に注目

国内の成長産業及びスタートアップに関する幅広い情報を集約・整理し、検索可能にした情報プラットフォーム「STARTUP DB」は2月13日、「【2024年 年間】国内スタートアップ投資動向レポート」を公表。国内スタートアップエコシステム全体の資金調達トレンドから、エクイティなど調達手法別の傾向、それにIPO・M&AなどのEXIT状況などを俯瞰し、数字とともに浮き彫りにしたものだ。本連載では、前半はスタートアップの資金調達概況、後半はスタートアップの出口戦略に焦点を当て、同レポートにもとづく解説を2本連続でお届けする。


 
2024年の国内スタートアップの資金調達額は、速報値で1兆891億円となったことがSTARTUP DBの調査でわかった。1兆円を超えるのは2年ぶりだが、大きな伸びに欠くことから調達環境が良くなってきているとは言えず、横ばいの状態が続いている。

また、M&Aの動きをみると、スタートアップがスタートアップを買収するケースが目立ってきている。未上場スタートアップ同士や、上場スタートアップが未上場スタートアップを買収するなど、M&Aの活況に注目が集まっている。

全体の数字は去年と同水準 調達環境の安定化


2024年の年間のスタートアップ資金調達金額は速報値で1兆891億円(前年比10.6%増)となり、2年ぶりに1兆円を超える結果となった。これは新株を発行するエクイティファイナンスや融資・社債などのデットファイナンス、それに補助金やクラウドファンディングなど、複数の手法による調達の合計値となる。
 
資金調達を実施したスタートアップは速報値で2272社(前年比11.7%減)で、資金調達額と同様に社数も横ばいで推移している。


国内スタートアップの資金調達環境は、米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げなどの影響を受けて21年末ごろに調整局面入り、FRBは24年9月に利下げに転じたが、調整局面は続いている。

一方、日銀は24年3月にマイナス金利政策を解除し、17年ぶりの利上げに踏み切った。同年7月にはさらなる利上げを実施。25年に入ってからも1月に追加利上げを決定し、政策金利は08年10月以来、17年ぶりの高い水準となった。今後、こうした金利環境の変化が投資マインドにどの程度の影響を与えるのか注目したい。
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