ディズニー株(ティッカーシンボル:DIS)は、2024年初頭から約20%の上昇となっているが、年初来では約3%の下落と、まちまちの展開となっている。その業績は一概に良いとは言えないものの、ストリーミング事業における会員数の継続的な増加、値上げの効果、広告付きプランなどの導入などにより、同事業の成長が今年の株価を牽引する可能性が高いと私たちは考えている。
ディズニーはここ数年、ストリーミング事業にかなりのリソースを割いてきたが、ようやくその成果が出始めている。ディズニーのストリーミング事業を束ねる「Direct-to-Consumer(DTC)」部門の前四半期における収益は、前年同期比15%増の58億ドル(約9100億円)で、営業利益は前年同期の3億8700万ドル(約604億円)の赤字から、3億2100万ドルの黒字(約501億円)へと急増した。
Disney+は前期に440万人の新規会員を獲得した(インドの低価格サービスDisney+ Hotstarを除く)。Disney+の総会員数は約1億2300万人で前年比9%増、Huluの会員数は約5200万人で、前年比約7%増であった。
こうした会員数の増加に加え、ディズニーの値上げ戦略も収益増の重要な原動力となっている。例えば、Disney+の広告なしプランの価格は、2023年の値上げに続き、2024年10月にさらに2ドル値上げされ16ドルとなった。これは、ディズニーがもつ強力な価格決定力と、値上げも受け入れる熱心なユーザーベースを示している。