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2025.01.23 10:00

【米国株ウォッチ】昨年初頭から約19%上昇のハイアット、今後の見通しを解説

Pavlo Gonchar/SOPA Images/LightRocket via Getty Images

Pavlo Gonchar/SOPA Images/LightRocket via Getty Images

ハイアット・ホテルズ株(ティッカーシンボル:H)は、2024年初頭から現在まで約19%上昇している。同期間におけるS&P500種株価指数のリターンは約22%だ。比較として、ハイアットの競合であるマリオット・インターナショナルの株価は同期間に約24%上昇している。

本稿では、ハイアットの直近の動向と今後の見通しについて解説する。

ハイアットの2024年第3四半期決算は、ホスピタリティ業界の複雑なシグナルを反映している。総収益は前年同期比でほぼ横ばいの16億ドル(約2500億円)で、「Comparable Net Package RevPAR(オールインクルーシブ・リゾートにおける利用可能客室あたりの収益)」は0.9%減少した。すべての形態の宿泊施設におけるRevPARは前年同期比3%増となった。この成長率はこれまでの四半期に比べ減速しており、前四半期にあたる第2四半期では同4.7%増、第1四半期は同5.5%増であった。

第3四半期は、特に中華圏を中心に地域的な課題はあったものの、ハイアットの欧州事業が成長を牽引した。また、当四半期の客室純増率は4.3%となった。同社の業績見通しによれば、2024年度の通期決算におけるRevPARは3.0%から4.0%の増加、客室数は7.75%から8.25%の増加と予想されている。また、調整後のEBITDA(利払い前・税引き前・減価償却前利益)は、2023年度が10億3000万ドル(約1600億円)だったのに対し、2024年度は11億ドル(約1700億円)から11億2000万ドル(約1740億円)の範囲に収まるとの見通しが示された。

ハイアットのビジネスモデルは、手数料収入、ライセンシング、サービスの提供が中心で、フランチャイズなど第三者のオーナーとのパートナーシップを通じてブランドと知的財産を活用する戦略だ。この成長戦略は成果を上げており、2024年第3四半期には16棟の新規ホテルと2589の客室を追加した。パイプラインも前年同期比10%増の13万5000室へと拡大しており、同社は継続的な成長を目指している。ハイアットは手数料収入を同社の戦略的中核としており、2025年度には総収益の80%が手数料収入になるとの見通しだ。2024年度の手数料収入は10億8500万ドル(約1680億円)から11億1000万ドル(約1720億円)と予想されており、それを踏まえると、2025年度の手数料収入は前年度比で約13%の増加となる。

全体として、過去4年間におけるハイアット株のパフォーマンスは一貫しているとは言い難く、S&P500と同様に大きく変動している。ハイアット株の年間リターンは、2021年に29%、2022年にマイナス6%、2023年に45%、2024年に21%だった。

forbes.com原文

翻訳=江津拓哉

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