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2025.01.22 10:00

【米国株ウォッチ】ノキアADR、競合のエリクソンに比べ割安でチャンスも?

CFOTO/Future Publishing via Getty Images

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2024年初頭から2025年1月14日現在までのノキア株(ティッカーシンボル:NOK、ADR)のパフォーマンスは、S&P500種株価指数をアウトパフォームしている。同期間におけるノキア株のリターンは約37%で、S&P500は約22%の上昇となっている。同様に、ノキアの競合であるエリクソン株も同期間に約36%上昇している。

直近の決算動向

ノキアの第3四半期決算では、収益は前年同期比8%減の43億ユーロ(約7300億円)となったが、純利益は22%増の3億5800万ユーロ(約603億円)となった。EPS(1株あたりの純利益)は0.06ユーロだった。売上総利益率の改善と積極的なコスト管理の取り組みにより、収益回復の遅れによる悪影響をうまく緩和することができたと言えるだろう。

ここ数四半期の間、ノキアの収益はそれぞれの地域ごとに特色がある。具体的には、米国市場では顧客が過去1年間に蓄積した5G機器の在庫を消化している最中であり、それにより米国市場向けの売上が減少している。一方、インドでは5Gの導入ペースが加速していることから売上は急増した。

今後の見通しと目標株価

過去4年間におけるノキア株のパフォーマンスはS&P500よりもかなり不安定である。ノキア株の年間リターンは、2021年に59%、2022年にマイナス24%、2023年にマイナス24%、2024年に34%であった。

ノキアは2024年度の業績見通しを発表しており、営業利益は23億ユーロから29億ユーロ(約3700億円から4670億円)の範囲内に収まると予測している。さらに、通期のフリーキャッシュフローは営業利益の30%から60%になるとの見通しを示した。

では、現地時間1月20日現在の株価である4.46ドルは、割安なのだろうか? ノキア株の過去のリターンは小さく、今年における上昇率も伸び悩むことが予想されるものの、それでもノキア株を検討する理由はいくつかある。

ノキアのバリュエーションは妥当な水準にあり、2025年度の予想利益の約11倍で取引されている。競合のエリクソンが予想利益の約15倍で取引されているのと比較すると、この水準は割安だと言える。また、ノキアは固定回線分野での存在感があるため、ワイヤレスのインフラ投資が減速した場合にも対応できる可能性がある。実際、昨年同社は光ネットワーク、IPネットワーク、海底ネットワークなどの分野における需要増大から恩恵を受けている。これらを踏まえ、私たちはノキアの目標株価を現在の株価に近い4.52ドルとしている。

forbes.com原文

翻訳=江津拓哉

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