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マーケット

2025.01.28 09:30

【米国株ウォッチ】12カ月で株価2倍以上となったユナイテッド航空、まだ上昇余地はあるか?

Mario Tama/Getty Images

Mario Tama/Getty Images

先日、ユナイテッド航空(ティッカーシンボル:UAL)は2024年度第4四半期決算を発表し、収益と利益が市場予想を上回った。同社の収益は147億ドル(約2兆2900億円)、調整後のEPS(1株あたりの純利益)は3.26ドルで、市場予想はそれぞれ144億ドル(約2兆2400億円)、3.01ドルだった。しかし、ユナイテッド航空が発表した2025年度の業績見通しは、市場予想とほぼ一致しており、決算発表後の株価に大きな変化は見られなかった。

ユナイテッド航空の株価は、2024年初めから約162%上昇しており、同期間に約28%上昇したS&P500種株価指数を大きくアウトパフォームしている。旺盛な旅行需要、ビジネス出張の増加、直近四半期における明るい業績がユナイテッド航空の株価を押し上げている。

直近決算の概要

先述したように、ユナイテッド航空の第4四半期決算における収益は147億ドル(約2兆2900億円)で、前年同期と比べ7.8%増加した。これは、座席有効マイル(ASM)が6.3%増加し、座席マイルあたりの旅客収入も0.6%増加したことによるものである。調整後のEBITDA (利払い前・税引き前・減価償却前利益)ベースの利益率は前年同期の12.9%から15.9%へと改善した。コストの面では、燃料費は前年同期比で19.3%減少した一方で、賃金や航空機整備など燃料費以外の費用は増加傾向にあった。その結果、調整後のEPSは、前年同期の2.00ドルから3.26ドルへと増加した。

ユナイテッド航空が発表した2025年度の業績見通しでは、調整後のEPSが11.50ドルから13.50ドルの範囲になるとされている。これに対し、市場予想の数値は12.56ドルだった。全体として、ユナイテッド航空は良好な第4四半期を報告し、2025年に向けては予想通りの見通しを示したと言える。

株価の動向と、目標株価

UALの株価は、ここ1年ほど好調に上昇を続けていたこともあり、直近決算の発表後では大きな変化は見られなかった。もう少し長い期間を見ても、過去4年間におけるユナイテッド航空株の上昇は一貫しているとは言い難く、年間リターンはS&P500よりかなり不安定だ。同社株の年間リターンは、2021年に1%、2022年に14%、2023年に9%、2024年に135%であった。

私たちは、ユナイテッド航空の株価はすでにプラス材料を織り込んだものであると考えている。米国記事執筆現在の株価で計算した株価売上高倍率は0.6倍であり、これは過去5年間の平均値である0.5倍よりも高い水準にある。全体として、ユナイテッド航空株は過去12カ月間堅調に推移しており、直近決算においても好調な業績を記録している。しかし、長期的な値上がりを得るためには、もう少し低い水準で株式を購入する必要があると私たちは考える。

forbes.com原文

翻訳=江津拓哉

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