欧州

2024.12.13 17:30

2025年、ウクライナの長距離ドローン「3万機」がロシアの戦略目標をたたく

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ウクライナのルステム・ウメロウ国防相は先週、ドローンミサイル「パリャヌィツャ」が国防省の支援で量産体制に入ったと明らかにした(編集注:今月には新たな巡航ミサイル/ドローン「ペクロ」も公開されたほか、「ルータ」という別のシステムの開発を進めていることも発表された)。
今年8月に公開されたパリャヌィツャはターボジェットエンジンを搭載し、650kmほど先までの目標を高速で攻撃できるとされる。パリャヌィツャは、低速ドローンに対処する装備をしたロシアの防空部隊の対応を著しく複雑にしそうだが、こうしたタイプの兵器のコストや複雑さが効果に見合うのかは明らかでない。

戦略ドローン戦

ロシアもウクライナも、低コストの長距離打撃システムを量産できるようになるまでにある程度時間がかかっている。両国ともこの新しいタイプの戦いに本腰を入れているようだ。弾道ミサイルのほうが相手側の防空網を突破しやすいかもしれないが、ドローンのように大量発射して防空システムを飽和させることはできないし、長期にわたって敵を消耗させていくほどの数を生産することもできない。

すでに、ウクライナのほうがロシアよりも長距離攻撃ドローンを多く発射している日もある。ただ、ウクライナ政府の調達プロセスは円滑とは言えず、非効率や官僚主義がはびこり、依然として汚職も問題になっている。ウクライナがこれらの問題を克服でき、高性能なシステムを量産できるようになれば、ロシアはこれまでの被害が軽微だったと思えるほどの打撃を受けるようになるだろう。

forbes.com 原文

翻訳・編集=江戸伸禎

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