欧州

2024.08.23 10:00

ロシア軍、クルスク戦線に新兵器「光ファイバードローン」を投入 電波妨害効かぬ難敵

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ウシュクイニク科学生産センターに関する情報は乏しいが、ロシア国営のタス通信の記事で以前、高速の迎撃ドローンの開発に取り組んでいると紹介されたことがあるので、実在する組織のようだ。
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繰り返しになるが、これらの映像を撮影し、攻撃したのが本当に光ファイバードローンなのかを確認することは不可能だ。しかし、その画質から判断して、光ファイバードローンだとする主張の信憑性は高そうだ。また、ロシアはこの技術に、国内の機関とは別のルートからアクセスできる可能性もある。

中国系企業が市販

スカイウォーカー・テクノロジー(Skywalker Technology)という企業は、光ファイバードローンのシステム一式を一般市場で販売している。公式ウェブサイトに記されている連絡先はシンガポールだが、X(旧ツイッター)のニュースアカウント、Clash Reportは同社を中国系と紹介している

スカイウォーカー社は、爆弾を1個か2個搭載できる軍用ドローンや、民生用のドローンを爆撃ドローンに改造できるキットなどを販売している。最新の製品が光ファイバー誘導のドローンシステムだ。ただし、これまでに知られているほかの光ファイバードローンと同様、このドローンも重量面でかなりのハンディキャップを負っている。Clash Reportによれば、5kmのケーブルリールは重さが1.1kgある。より長いケーブルを使えば10kmの範囲を飛行できるが、重量はさらにかさむ。ちなみにハイキャット社の光ファイバードローンは倍の20km飛行できる。
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東アジアのサプライヤーから調達されることが多いほかのFPVドローンパーツと同じように、ロシア側もウクライナ側もこの新技術をすぐに入手できるだろう。かつては、新しい軍事技術を導入するには、評価、仕様、試験、承認、調達のプロセスに何年もかかっていたが、独立系ドローンメーカーは現在、既製のパーツやシステムを購入し、数週間で前線に出荷できるようになっている。

光ファイバードローンに関しては、ケーブルが障害物に引っかかる、断線する、操縦士までたどれる跡が残る、といった点がよく懸念されるが、これらは現実には問題にならないようだ。とはいえ、光ファイバー制御はドローンの重量や光ファイバーの取り扱いなどで欠点もあるので、無線制御に完全に取って代わることはないだろう。それでも、ジャミングが激しい状況では光ファイバー誘導のドローンが有効だろうし、攻撃の第一波でも重用されるかもしれない。
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翻訳・編集=江戸伸禎

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